「一周忌」と「一回忌」は同じ意味だと思われがちですが本来は異なる意味を持つ別の言葉です。
それぞれ何を意味しどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「一周忌」と「一回忌」の違いを解説します。
「一周忌」とは?
「一周忌」とは、「故人が亡くなってから一年後の命日に行われる法要」のことです。
「一周忌」の使い方
人が亡くなった後は個人の冥福を祈り定期的に法要を開きます。
故人のため定期的に開催される法要を「法事」といい、十三回忌や十七回忌など決められた年数ごとに法要を開きます。
「一周忌」は亡くなってから一年後に開かれる法要です。
正式には亡くなった日と同じ月日に当たる祥月命日に開催しますが、現在はスケジュールを考慮し祥月命日に近い日曜や祝日などに開催するのが一般的です。
「一回忌」とは?
「一回忌」とは、「故人が亡くなったその日」のことです。
「一回忌」の使い方
故人が亡くなったその年月日のことを一般的に「命日」といいます。
「一回忌」は命日と同じ意味です。
個人の命日を基準にして年を数える数え方を「回忌」といい一回目の回忌、つまり亡くなった当日が「一回忌」に当たります。
「一周忌」と「一回忌」の違い
「一周忌」と「一回忌」は「指している日時」が異なります。
「一周忌」が指しているのは故人が亡くなった日からちょうど一年後に当たる祥月命日の法要なのに対し「一回忌」が指しているのは故人が亡くなった命日です。
「周忌」表現を使うのは亡くなってから一年後のみでそれ以降は「回忌」で数えます。
そのため法事は亡くなってから一年後の「二回忌」に当たる年に「一周忌」を開き、亡くなってから二年後に当たるその翌年に「三回忌」を開きます。
「一周忌」の例文
・『一周忌の法要が開かれた』
・『一周忌にたくさんの親族が集まった』
「一回忌」の例文
・『亡くなった命日が一回忌である』
・『一回忌は葬儀なので法事は開かない』
まとめ
「一周忌」と「一回忌」は明確に異なる日時を指しています。
混同しやすいのでそれぞれいつを指す言葉なのか正しく理解しておきましょう。