この記事では、「熱転写印刷」と「昇華転写印刷」の違いを分かりやすく説明していきます。
「熱転写印刷」とは?
熱転写印刷は、ねつてんしゃいんさつと読むのが正解な言葉です。
漢字で書かれたこの言葉を見れば理解出来る事でしょうが、転写する技法の1つという意味を持っている熱転写の漢字に、版面上に文字や絵等をうつすという意味を有する印刷の漢字を付け足す事で成立した言葉となっています。
だからこそ熱転写印刷は、デザインを専用シートに印刷した上で、そのシートを熱で圧着して印刷する技法を表すのです。
幅広い生地に対応しており、発色が良いため主に布製品のフルカラー印刷に使われている技法となっています。
「昇華転写印刷」とは?
昇華転写印刷は、しょうかてんしゃいんさつと読むべき言葉です。
漢字で記されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事ですが、プリンターによる印刷方式の1種である昇華転写の漢字に、絵や文字、写真等を複製するといった意味の印刷の漢字を加える事で完成した言葉となっています。
以上の事から昇華転写印刷は、反転させたデザインを専用シートに印刷して、それを生地に密着させる事で熱と圧力により生地を染めて行く印刷方式を示すのです。
「熱転写印刷」と「昇華転写印刷」の違い
熱転写印刷と昇華転写印刷の漢字表記を比較すると、熱と昇華という漢字の違いがある事を直ぐに発見出来ます。
所が後に続く漢字は同じで、どちらも印刷方法を表現する言葉です。
とはいえ方法自体に違いがあり、熱転写印刷は、専用シートに印刷したデザインを熱で対象物に圧着させるという印刷技法を表します。
一方の昇華転写印刷は、反転させたデザインを専用シートに印刷し、生地に密着させた上で圧力や熱をかけて生地を染めるという印刷方法を示すのです。
まとめ
2つの言葉は共通する漢字があるだけでなく、どちらも印刷技法に関する意味を所有しています。
ですが熱転写印刷は、デザインをシートに印刷した上で、そのシートを熱を使って圧着させるという印刷技法に対して使われる言葉です。
対する昇華転写印刷は、シートに反転したデザインを印刷し、それを生地に密着して熱や圧力を加える事で生地を染めて行く印刷技法に対して用いられる言葉となっています。