この記事では、「支保工」と「足場工」の違いを分かりやすく説明していきます。
「支保工」とは?
「支保工」とは工事する時に対象物が壊れないようにする仮設物です。
橋やトンネルは全体の形でバランスを取って荷重を分散し維持しているので、新しく橋やトンネルを作るときや既存のそれらに大きく手を加えようとすると、工事中に崩壊する危険がつきまといます。
そのため工事中に崩壊しないように荷重を受け持つための支えを作る必要があり、その一時的な支えとして作られた柱などが支保工です。
工事中に崩壊する可能性のある建造物ならそれを維持するために設置されるので、橋やトンネルだけではなくビルを建てる際などにも使われます。
「足場工」とは?
「足場工」とは高所で作業するために仮設される足場です。
イベント会場の照明設置や2階建ての家の外壁塗装など、高くて作業するための足場がないけれど作業の必要がある工事はしばしばあります。
そういう場合に壁などによじ登りながら作業したりなど到底不可能なので、作業をする時に立てる足場を先に用意する必要がありますが、その足場の呼び名が足場工です。
足場工は作業する時に立つための場所でしかないので対象の建造物を支えたりはしません。
「支保工」と「足場工」の違い
「支保工」と「足場工」の違いを、分かりやすく解説します。
工事の間だけ建物を支えるために仮設される支えが「支保工」で、工事の間だけ高所作業するために立つ場所として仮設される足場が「足場工」です。
「支保工」は建物の支えが主目的であり基本的に人が乗る場所はないですが、「足場工」は人が乗って作業するための場所でしかなく建物を支えません。
まとめ
「支保工」は建造物が崩れないように仮設するもので、「足場工」は高所で安定して作業するために仮設するものというのが両者の目的であり違いです。
似た骨組みの仮設物に見えて一見同じものかと思うかもしれませんが、工事する人にとってはしっかりと区別されています。