「それでいて」と「そのくせ」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「それでいて」と「そのくせ」の違いとは?違い

この記事では、「それでいて」「そのくせ」の違いを分かりやすく説明していきます。

「それでいて」とは?

前の文で述べた事柄にもかかわらず、後の文で述べた事柄が成り立つことを示します。

前の文と後の文の関係は、対比や逆説といったものです。

例えば、「彼は若いのに、それでいて経験豊富だ」という文では、若いという事実と経験豊富という事実が対照的であることを表しています。

この場合、「それでいて」「それにもかかわらず」と同じ意味になります。


「そのくせ」とは?

前の文で述べた事柄と後の文で述べた事柄が矛盾していることを示します。

前の文と後の文の関係は、非難や批判といったものです。

例えば、「彼は勉強もしないくせに、そのくせ大学には行くつもりなんだ」という文では、勉強もしないという事実と大学に行くという事実が矛盾していることを表しています。

この場合、「そのくせ」「それなのに」と同じ意味になりますが、より強い否定的な感情が含まれます。


「それでいて」と「そのくせ」の違い

「それでいて」「そのくせ」の違いを、分かりやすく解説します。

「それでいて」「そのくせ」は、前の文と後の文の関係を表す接続詞ですが、前後の文との関係の種類や話し手の態度によって使い分ける必要があります。

「それでいて」の例文

・『彼は若くて経験が浅い。それでいて、リーダーとしての責任感は人一倍強い』
・『この料理は見た目は地味だ。それでいて、味はとても豊かで深い』

「そのくせ」の例文

・『この料理は見た目は派手だ。そのくせ、味はとても薄くて物足りない』
・『彼は勉強もしないくせに、そのくせ大学には行くつもりだ』

まとめ

「それでいて」「そのくせ」は、前述の事柄と後述の事柄が矛盾した関係にあることを表す接続詞ですが、ニュアンスが異なります。

「それでいて」は、前述の事柄が後述の事柄に対して不十分であるという意味合いがあります。

その一方で、「そのくせ」は、前述の事柄が後述の事柄に対して不適切であるという意味合いがあります。

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