この記事では、「謁見の間」と「玉座」の違いを分かりやすく説明していきます。
「謁見の間」とは?
「謁見の間」とは領主や君主が謁見に使うための部屋です。
立場の低い人が偉い人であったり身分が上の人と対面することが謁見であり、そういった上の立場の人が下の人と会う目的で使っている空間を指します。
一般に「謁見の間」と言うと国王が誰かと会うための広間がイメージされますが、国王ほど立場の高くない地方領主が領民と謁見するための部屋も「謁見の間」であり必ずしも国王が使うものとは限りません。
「玉座」とは?
「玉座」とは国王や皇帝が座るために使われる椅子などの座具です。
豪華な装飾をされた椅子がイメージされがちですが、国によっては装飾されたスツールやベンチの形をした「玉座」もあります。
「玉座」は国王や皇帝のような国家の君主が座るためのものであり、それ以外の貴族や王族の館には存在しません。
また「玉座」は国王の親兄弟や子供であっても座ることは許されない君主のためだけの座具です。
そのため君主という地位を指す言葉としても使われます。
「謁見の間」と「玉座」の違い
「謁見の間」と「玉座」の違いを、分かりやすく解説します。
領主や君主が謁見に使うための部屋が「謁見の間」で、国家の君主が座るための専用の座具が「玉座」です。
「謁見の間」は国王や皇帝ではない地方領主の館などにもありましたが、「玉座」は国王や皇帝しか使うことが許されません。
また「謁見の間」は部屋や広間だけを指す言葉ですが、「玉座」は椅子などの座る道具の他に王や皇帝という地位を指す言葉としても使われます。
まとめ
国王や皇帝が住むお城の「謁見の間」には「玉座」がありますが、「玉座」はあくまでも君主が座るための椅子などの道具だけを指す言葉であり、それが置いてあって謁見に使う部屋や広間は指しません。
また君主ではなく貴族の館や城にある「謁見の間」にも当然君主が座る「玉座」はないので、両者は関連性は高くとも全く別のものだと覚えておく必要があります。