この記事では、「前科」と「前歴」の違いを分かりやすく説明していきます。
「前科」とは?
「前科」は「ぜんか」と読みます。
意味は「犯罪をおかし、警察に逮捕され、検察に起訴され、有罪判決となった事実があること」です。
実際に懲役刑になったろ、執行猶予が付いたり、罰金刑で済んだりなど、刑の種類に関わらず、有罪になることを表し、警察や本籍地の役所に記録が残ります。
交通事故などで略式起訴になった場合も含まれます。
「前科」の言葉の使い方
「前科」は警察用語・裁判用語として「前科がある・ない」「前科が付く」「前科者」などと使われます。
「前」は「まえ」とも読み「ある時点よりも過去」「空間的に先の方」という意味、「科」は「ものごとを系統的に分類すること」から転じて「罪を区分した法律の条文により罪を決めること」という意味、「前科」で「過去に、罪を区分した法律の条文により罪が決められたこと」になります。
「前歴」とは?
「前歴」は「ぜんれき」と読みます。
意味は「犯罪をおかした容疑で警察に逮捕されたのち、不起訴処分になった事実があること」です。
被疑者として捜査の対象となったけれども、「嫌疑がない」「嫌疑不十分」「起訴猶予がつく」などの場合が挙げられます。
「前歴」は犯罪をおかしたこととは見なされないために、法的に不利益をこうむることはありません。
「前歴」の言葉の使い方
「前歴」は警察用語・裁判用語として「前歴がある・ない」「前歴を隠す」などと使われます。
「前」は「ある時点よりも過去」という意味、「歴」は「ある地点・時点・立場などを順次に通っていく」から転じて「過ぎた事柄」「経てきた過去」という意味、「前歴」で「過去に経験した刑法的な容疑のこと」になります。
「前科」と「前歴」の違い
「前科」は「過去に、罪を区分した法律の条文により罪が決められたこと」です。
「前歴」は「過去に経験した刑法的な容疑のこと」です。
まとめ
今回は「前科」と「前歴」について紹介しました。
それぞれの違いを理解して、正しく使える様にしておきましょう。
