「横たわり族」と「窓際社員」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「横たわり族」と「窓際社員」の違い専門用語・業界用語

この記事では、「横たわり族」「窓際社員」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「横たわり族」と「窓際社員」の違い

「横たわり族」は、「中国のハードな労働環境に疲れ果て、無理して結婚・子育てしたり家・車を買ったりしないと決めた無気力で物欲の弱い若者層」のことです。

「窓際社員」のほうは、中国の若者のライフスタイル・価値観とは関係なく、「日本の職場で能力・意欲が低い余剰人員と判断されて、閑職・部屋の隅に追いやられた社員」を意味している違いがあります。


「横たわり族」と「窓際社員」の使い方の違い

「横たわり族」は、「仕事・結婚・子育てなどで無理をしないと決めて、マイペースな生活(横たわる時間が多い生活)をしているやる気の乏しい中国の若者」を指して使われている俗語・流行語です。

「窓際社員」の使い方は、「日本の会社で使えない人材であると低く評価されて、重要性のない閑職(定形的な雑務的作業)に回されている手持ち無沙汰な社員」を意味して使うという違いがあります。

「横たわり族」「中国の20~30代の若者層」を示唆して使われますが、「窓際社員」は年齢とは関係ないものの、その多くは「中年世代以上の見切りをつけられた社員」を指示して使う違いを挙げられます。


「横たわり族」と「窓際社員」の英語表記の違い

「横たわり族」を、英語を使用して表現すると以下になります。

“shiftless youth”……無気力な若年層。

横たわり族。

“unmotivated youth”……やる気がない若者層。

横たわり族。

「窓際社員」を、英語を使って表記すると以下になります。

“window tribe”……窓際・暇な部門に追いやられている部族。

窓際族。

窓際社員。

“sidetracked employees”……出世路線から脱線して将来性がない従業員。

窓際社員。

“dead wood”……枯れた木で生産性の乏しい社員を比喩しているスラング。

窓際社員。

「横たわり族」の意味

「横たわり族」は、「中国において社会的・経済的な競争を回避しはじめた若者層」のことです。

中国語では「横たわり族」「タンピン」と呼ばれています。

「横たわり族」というのは、「無理してまで働かずに、横たわっている時間が多いストレスフリーな生活がしたいという20~30代の若者」を示しています。

「横たわり族」は近年の中国社会において社会問題になってきている「マイペース・無気力な若者のライフスタイル」なのです。

「横たわり族」には、「仕事でハードワークをしない・結婚したり子供を持ったりしない・住宅や車のローンを組まない」などの特徴があります。

「横たわり族」の使い方

「横たわり族」という中国の俗語は、「結婚・子供・持ち家・マイカーなどを諦めて、最低限の仕事しかしない中国の若者」を指示して使うという使い方になります。

例えば、「中国では横たわり族が社会問題として新聞の社説で取り上げられるようになっています」などの文章で使われます。

「横たわり族」を使った例文

・『中国でもニート問題が指摘されていましたが、最近は横たわり族(タンピン)という俗語で表現されています。』

・『横たわり族を自称する若者の中には、アンチ資本主義の思想的な動機づけを持っている人たちもいます。』

・『中国で横たわり族が増えたのは、子供時代からの熾烈な勉強・就職の競争のストレスがあると言われています。』

・『今、横たわり族になっている若者は、一人っ子政策下で育てられた世代に当たります。』

・『中国の横たわり族のような労働忌避・結婚回避の流れは、欧米諸国や日本でも見られます。』

「横たわり族」の類語

「横たわり族」の類語には、以下の言葉があります。

・『ストライキする若者』……学業・仕事・結婚などの競争や見栄に疲れて、それらを放棄しようとする若者。

・『無気力な若者』……一生懸命に働いて苦労してまで、結婚したり家・車を買ったりしようとする気力のない若者。

・『反資本主義』『反競争社会』……資本主義の宿命である競争社会に対する反対。他者と必死に競争して、良い学歴・仕事・お金とモノ・異性(結婚)などを手に入れる社会システムの否定。

・『マイペース』……無理にきつい労働をしたり結婚したりせずに、自分のペースでのんびり生きること。

「横たわり族」の対義語

「横たわり族」の対義語には、以下の言葉があります。

・『やる気のある若者』『意欲的な若者』……必死に働いて何かを成し遂げようとする意欲がある若者。

・『夢と希望に満ちた若者』……勉強・仕事を頑張って物質的に良い暮らしをしたり、明るい家庭を築いたりしたいという夢・希望を持っている若者。

「窓際社員」の意味

「窓際社員」とは、「日本の企業において、能力・意欲がないとみなされて窓際の閑職(暇でやることのない仕事)に追いやられた社員」のことです。

「窓際社員」という俗語は、1977年6月の北海道新聞コラムが初出とされ、製造業で窓際に追われた中高年社員が、何もやることがなくて窓から外を眺めて時間をつぶしたことに由来します。

「窓際社員」の使い方

「窓際社員」は、「社内で出世路線から外れて仕事を干され、やることのない閑職に厄介払いされた中高年層の社員」を指して使われる俗語です。

例えば、「窓際社員になってから周囲の同僚の目線が冷たい」といった例文で使用できます。

「窓際社員」を使った例文

・『不景気になって、社内で必要性がないと判断された人から窓際社員にされました。』

・『窓際社員になると上司や同僚から給料泥棒のような目で見られるストレスがあります。』

・『社内の派閥競争に敗れた部長は、窓際社員同然の屈辱的な扱いを受けていました。』

・『窓際社員のような待遇をされるのであれば、自分から会社を辞めて転職したいと思います。』

・『彼は仕事にやる気がなくて人間関係も苦手なので、窓際社員にされても仕方がないと周りに思われていました。』

「窓際社員」の類語

「窓際社員」の類語には、以下の言葉があります。

・『窓際族(まどぎわぞく)』……仕事を干されて、特にやるべき仕事もない窓際に追われた社員。

・『社内ニート』……社内で実質的なニート(何もやることがない)状態に追い込まれている使えない社員。

・『干された社員』……社内でやるべき仕事や勤務歴に見合った地位・待遇を与えられず、飼い殺しにされているような状態の社員。

「窓際社員」の対義語

「窓際社員」の対義語には、以下の言葉があります。

・『エリート社員』……学歴・能力と実績・コミュニケーションなどが優れていて、出世コースを進んでいる社員。

・『有能な社員』……無能ではない、優れた能力や適性を持っていて良い結果も出している社員。

まとめ

「横たわり族」「窓際社員」の違いを分かりやすく説明しましたが、いかがだったでしょうか?

「横たわり族」「窓際社員」の意味・使い方・英語表記の違いや類語・対義語を詳しくリサーチしたい時は、この記事の解説をチェックしてみてください。