この記事では、「花道」と「華道」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「花道」とは?
歌舞伎の世界では、中心の舞台に行くまでの道を「花道」【はなみち】といいます。
多くの役者が演技する広い舞台には観客の後ろから繋がる廊下があり、脇役ではなく、作品の主役となる人物のみが通れる道があるのです。
ここを通れるようになるには、優れた演技力と才能が必要になり、さらには人気を集める役者になる必要性があります。
選ばれし人気者だけが通れる道には多くの人が称賛し、注目もいっきに集める場所であるため、役者にとっては憧れの通路になるわけです。
「華道」とは?
自分なりに草花を挟みで切り、形を考えて花瓶に生ける伝統芸術を「華道」【かどう】といいます。
牡丹や菊、百合といった日本的な花を用いるだけでなく、チューリップや薔薇、ガーベラといった西洋の草花をいかに全体的なバランスを考えて生けるか意識しながら生けていくのです。
草花を通して、命や四季というものを学ぶのが「華道」の楽しさでもあります。
また、着物を着て正座しながら花を植えるときに礼儀作法、振舞い、所作といったものを学ぶのです。
日本では人々が草木に思いを寄せるといったわびさびの精神を「華道」で表します。
「花道」と「華道」の違い
「花道」と「華道」の違いを、分かりやすく解説します。
トップスターだけが通れる舞台に繋がる道を「花道」といいます。
舞台に出る中心人物の役者だけが通れるこの道は、多くの人が見守り、温かい拍手を集める所です。
そんな人気者が引退するときもこの道を通って舞台を後にするときも使われています。
もう一方の「華道」は、日本では切花を花瓶へ色とりどりに生けて、床の間や玄関に飾る花という意味がある言葉です。
元々は仏教で仏前に捧げる供花【くげ】からきているもので、神を招くために常緑樹と花を飾るといった行為を指します。
まとめ
道を使った言葉ですが、登場した経緯や意味に違いがあります。
どのような意味で使われているか調べて、うまく使い分けてみるといいでしょう。