この記事では、「弥生時代」と「縄文時代」の違いを分かりやすく説明していきます。
「弥生時代」とは?
「弥生時代」とは紀元前10世紀から紀元後3世紀中頃までにあたる日本の時代区分です。
弥生時代には中国大陸から水稲の耕作が伝わっており狩猟ではなく農耕によって食料を確保していました。
また弥生町遺跡で初めて発見されたこの時代の土器はそれまでの時代の土器とは特徴が大きく異なり、装飾は簡素なものの焼成によって硬度が上昇しているなどより技術が洗練されています。
また本格的に農耕で生活し始めた時代だけあって農業にかかわる技術も発展し始め、用途によって細分化された農具や水路など基礎的な灌漑技術も生まれた時代です。
「縄文時代」とは?
「縄文時代」とは紀元前1万4000年前頃から紀元前10世紀頃までにあたる日本の時代区分です。
縄目によって模様をつけた土器を使っていたことから縄文時代と一纏めにしていますが、1万3000年もの長い年月が含まれているため生活様式は年代によって大きく違います。
縄文時代では狩猟と自生している植物の採集によって食糧事情が支えられていました。
縄文時代末期になると中国大陸からイネや稲作が伝わってきましたが、縄文時代の間は漁猟や採集が中心です。
「弥生時代」と「縄文時代」の違い
「弥生時代」と「縄文時代」の違いを、分かりやすく解説します。
紀元前10世紀頃からの農業中心に生活が移り変わった時代区分が「弥生時代」で、紀元前10世紀以前の狩猟と採集が中心だった時代区分が「縄文時代」です。
「弥生時代」では土器の装飾より実用面の向上が目を見張りますが、「縄文時代」の土器は縄目を利用してつけた模様が特徴になります。
まとめ
「弥生時代」と「縄文時代」の違いは土器の特徴の違いと思っている人も少なくありませんが、重要なのは土器の違いよりもどのようにして食糧を確保していたかの違いです。
弥生時代は農耕が生活の中心となり日本の生産経済が始まった時代ですが、縄文時代は狩猟や自生植物に依存していた採集経済というのが最も重要な「弥生時代」と「縄文時代」の違いと言えます。