「防火設備点検」と「消防設備点検」の違いとは?分かりやすく解釈

「防火設備点検」と「消防設備点検」の違いとは?違い

火災に対する備えの点検として「防火設備点検」「消防設備点検」があります。

2つの点検はどのような違いがあるのでしょうか。

今回は、「防火設備点検」「消防設備点検」の違いを解説します。

「防火設備点検」とは?

「防火設備点検」とは、「防火設備と防火体制が基準を満たしているか確認する点検」のことです。


「防火設備点検」の使い方

施設や建物に設置されている防火用設備と訓練や救護措置など防火体制に対する点検です。

防火扉や耐火クロススクリーン、防火シャッターなど火事による延焼を防止するために建物の一部を閉鎖し作動遮る設備を対象に行われるほか、管理者による防火への取り組みも点検対象になります。


「消防設備点検」とは?

「消防設備点検」とは、「消防用設備の設置が義務付けられている建物の施設を対象に行われる点検」のことです。

「消防設備点検」の使い方

面積など防火対象物としての基準を満たしている建物や施設は法律が定める消防設備を適切に設置しないといけません。

消防設備とは消防法などで定められる「消防の用に供する設備、消防用水及び消火活動上必要な施設」のことで火災の発生を知らせる警報設備や避難に使用する避難設備、野菜の消化に使用する消化設備と消防用水のほか消火活動に必要な施設の総称です。

具体的には火災報知器や誘導灯、スプリンクラーなどが該当します。

防火対象物に指定されている建物や施設は有資格者による「消防設備点検」を定期的に実施する義務が課せられます。

「防火設備点検」と「消防設備点検」の違い

「防火設備点検」「消防設備点検」の違いは「点検対象」です。

「防火設備点検」は防火用の大型装置を点検対象とするのに対し「消防設備点検」は避難や消火などに使用する各種設備を点検対象にしています。

「防火設備点検」は設備や装置の点検に加え防火管理体制などソフトウェアも点検対象に含まれますが「消防設備点検」ではハードウェアとしての設備そのものだけが点検対象です。

「防火設備点検」の例文

・『防火設備点検を実施する』
・『防火設備点検で不具合が見つかった』

「消防設備点検」の例文

・『消防設備点検を義務付ける』
・『この建物は消防設備点検の対象だ』

まとめ

「防火設備点検」「消防設備点検」は点検の対象物と点検内容が異なります。

必要な資格も異なるので違いを正しく知っておきましょう。

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