どちらも千葉県成田市発祥の銘菓!この記事では、「栗蒸し羊羹」と「栗羊羹」の違いを分かりやすく説明していきます。
「栗蒸し羊羹」とは?
小麦粉と屑、あんこ、それに栗の甘露煮を加えて蒸し上げたものになります。
元々は千葉県成田山新勝寺に伝わる精進料理の栗羹を参道の米屋本店が練り羊羹として販売。
その後「諸岡常吉」氏が同店から独立する際の目玉商品として「栗蒸し羊羹」を作って販売したのがはじまりになりました。
それが1919年の事です。
「栗羊羹」とは?
1899年に「諸岡長蔵」氏が成田山土産として、同地名産の芝栗を練り羊羹に入れて販売したのがその始まりだと言われています。
漉し餡と寒天、砂糖、それに栗の甘露煮を加えて練り上げて固めたものです。
「栗蒸し羊羹」と「栗羊羹」の違い
「栗蒸し羊羹」と「栗羊羹」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つを違う言葉で言い換えれば「蒸し羊羹」と「練り羊羹」だと言っていいでしょう。
技術としては練り羊羹の方が新しく1700年代後半に生まれたものです。
蒸し羊羹は1300年代後半に日本に伝来されており、筍入りのものが既に当時あったとされます。
2つの違いは「栗蒸し羊羹」の方が甘さ控えめで蒸してあるだけにモチモチ感があると言う事でしょう。
砂糖が控え目で生もののため長持ちしません。
一方の「栗羊羹」は砂糖が多く使われており、寒天とアンコのしっかりとした歯応えのある柔らかさが特徴的です。
現在でも災害時の保存食として羊羹を保管している自治体や販売しているメーカーがあるのは既知の事実。
保存性に加えて、しっかりと甘みのある満足感が特色だと言えます。
歴史的には1899年に千葉県成田山の新勝寺に伝わる精進料理「栗羹」を参考にして、門前町の『米屋本店』の「諸岡長蔵」氏が開発して販売開始。
一方の「栗蒸し羊羹」は『米分』の名前から解る通り「諸岡常吉」氏が1919年に『米屋本店』から独立した時に考案したものとされています。
まとめ
「栗蒸し羊羹」は蒸し羊羹で甘さが控えめ、保存性は高くありません。
「栗羊羹」は練り羊羹でふんだんに砂糖が使われているため、保存性は高いと言えます。
「栗蒸し羊羹」はモチモチ食感があります。
そこが一番の特徴かつ好き嫌いが別れるポイントだと言えるでしょう。