この記事では、「愁嘆場」と「修羅場」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「愁嘆場」とは?
観客の前で演技する舞台上で、俳優がこのうえない悲しみを伝える場面を「愁嘆場」【しゅうたんば】といいます。
例えば、心が通う友人が自分の前で刺され、腕の中で息を引き取ったとき涙を流しながら嘆き、悲しみを表す状態を指すわけです。
また、愛する者と永遠の別れする悲劇的な場面で心から悲しむ状況で使われています。
「修羅場」とは?
かなり激しい喧嘩する模様を描く場面を「修羅場」【しゅらば】といいます。
仲裁もできない2人が対決する状況に周囲は困惑し、恐怖すら感じるのです。
元々はインド神話に出てくる帝釈天や阿修羅が戦ったとき、その激しい闘争の場面を表す言葉になります。
主に、激しい喧嘩や口論が繰り広げられる状況や状態を指すわけです。
「愁嘆場」と「修羅場」の違い
「愁嘆場」と「修羅場」の違いを、分かりやすく解説します。
心から悲しい人との別れや、死といった場面を表現することを「愁嘆場」といいます。
心から悲しいと思う気持ちを演技に表し、人々に伝えるその悲劇的と感じる場面で使われている言葉です。
元々は歌舞伎で上演される悲嘆を描く浄瑠璃からきている言葉であり、親子の別れや夫婦の死別を描くものでした。
もう一方の「修羅場」は、人同士の激しい取っ組み合いの喧嘩であったり、口論する場面を指す言葉です。
「愁嘆場」の例文
・『師匠が目の前で息を引き取る愁嘆場を描く舞台で涙を流す』
・『幼い子供を亡くす親の気持ちを如実に描く愁嘆場を目にした』
「修羅場」の例文
・『目の前で掴み合いの修羅場を見て怖くなり、逃げ去った』
・『電車の中で激しい口論する修羅場を見て、周囲は困惑した』
まとめ
悲観する場面を描くか、激しい喧嘩する様を表すかの違いがあります。
どのような状況であればどちらの言葉を使えばより意味を強く伝えられるか学んでみるといいでしょう。