「需要」と「供給」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「需要」と「供給」の違い金融・経済

この記事では、「需要」「供給」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「需要」と「供給」の違い

「需要」には、2つの意味があります。

1つめは、なくてはならないと求めることです。

もう一つは、家計や企業など商品を購入する主な対象となるものの、程度がはなはだしい求める気持ちです。

「供給」にも2つの意味があります。

1つめは、そのものがなくてはならない求めにこたえて、物を与えることです。

2つめは、品物を売るために販売経路に出すことです。

「需要と供給」などセットで使われることがある言葉ですが、それぞれの言葉が持つ意味は違います。

前者が求めること、後者は与えることの意味があります。

人気ゲームのことで考えてみます。

このゲームは非常に面白いと話題になっており、欲しい、プレイしたいという人がたくさんいます。

どの人もこのゲームを手に入れたいと望んでいました。

この人たちにとっては、ゲームはなくてはならないものです。

そして、そのなくてはならないものを求めています。

これが「需要」です。

欲しいと思っていても、その物が販売されていないと手に入れることができません。

ゲームの場合だと、製造会社が作り、ゲーム店やおもちゃなどを扱う通販サイトなどで売りに出されて、欲しい人が購入をします。

この売りに出すことが「供給」です。


「需要」と「供給」の使い方の違い

求めることに前者の言葉を使用します。

欲しい、手に入れたいという気持ちをいいます。

与えることに後者の言葉を使用します。

欲しい気持にこたえて与えること、市場に出すことをいいます。


「需要」と「供給」の英語表記の違い

「需要」は英語で“demand”と表現をします。

「供給」は英語で“supply”と表現をします。

ガス・水道・電気などは“service”ともいいます。

「需要」の意味

「需要」には、2つの意味があります。

1つめは、なくてはならないともとめることです。

人間は植物と違い、食物を摂らないとエネルギーを確保することができません。

そのため、食べるものは日々のなくてはならないものです。

米、野菜、魚、肉などは、人々に求められています。

この求めることを指す言葉です。

もう一つの意味は、家計や企業など、物を購入する主な対象となるものが、商品を手に入れたいと思う気持ちです。

気温が高くなると冷たいものを食べたくなります。

冬はアイスを食べなかった人でも、夏になると食べたくなることがあるでしょう。

そのとき、「お店で売っているアイスを手に入れたい」と思うはずです。

この求める気持ちを意味する言葉です。

「誰かがプレゼントしてくれるといいな」といった、誰かから与えられることを求める気持ちではなく、代金を支払って手に入れたいと思う気持ちを指しています。

「需要」の使い方

何かを求めることや、求める気持ちについて使用をします。

特に経済活動に関係する場面で使用されることが多い言葉です。

爆発的に売れている商品は、市場に出るとあっという間に姿を消してしまいます。

それだけ多くの人が求めているということです。

求める人が多く、市場から商品がすぐに姿を消してしまう現象が起こったとき、テレビや新聞などでは「需要が高まり」などと伝えられます。

日常会話で使うにはやや固い印象があるので、普段の会話で使われることは少ないです。

「需要」を使った例文

・『冷たい飲み物の需要が高まっている』
・『海外での需要の高まりの影響を受けた』
・『需要が少ない商品を販売してもあまり売れない』
・『十分に行き渡ったので需要が下がってきた』

「需要」の類語

「特需」が類語です。

災害や軍事活動などによる特別な需要という意味があります。

「需要」の対義語

「供給」が対義語です。

「供給」の意味

「供給」には、2つの意味があります。

1つめは、なくてはならないという求めにこたえて、物を与えることです。

大きな地震や津波などの災害があったとき、被災者は家を失ったり、食べものや飲み物を十分に得られなかったりすることがあります。

そこで、政府や団体などが被災者に対して食べもの・飲み物・毛布などを与える活動が行われます。

これらはなくてはならないもので、被災者が求めているものといえるでしょう。

その求めにこたえる形で、政府や団体などは物を与えています。

こういった行いを意味する言葉です。

もう一つの意味は、品物を売るために市場に出すことです。

百貨店、スーパー、通信販売などでは、化粧品、バッグ、靴、衣類、食料品などさまざまなものが売られています。

これらは誰かが作ったものです。

誰かが作っても売りに出されなければ、消費者は手に入れることができません。

この言葉は、消費者が購入できるように売りに出すことを意味しています。

「供給」の使い方

与えるという意味で使用をします。

必要だから与える、求められているから与えることです。

物々交換のような与えることではありません。

経済活動に関係する場面で使われることが多く、テレビや新聞などで見聞きすることがあります。

特に特定の商品を求める人が多いのに、その商品が市場にあまり出回っていないときに見聞きすることが多い言葉です。

日常生活で使うとやや固い印象があるので、普段の会話では使われることは少ないです。

「供給」を使った例文

・『低価格で供給できるように努力しています』
・『製造に必要な部品が足りないため供給不足になる可能性があります』
・『安定して供給できるように研究しているところです』
・『供給が追い付くように従業員は努力しています』

「供給」の類語

「自給」が類語です。

なくてはならないものを他から手に入れようとするのではなく、自分で作ったり、狩ったりして手に入れることです。

「供給」の対義語

「需要」が対義語です。

まとめ

セットで使われることが多い言葉ですが、同じことを指して使用されているのではありません。

2つの言葉の意味は反対で、一方は手に入れたいと思う気持ち、もう一方は手に入れたい気持ちにこたえるために与えることを意味しています。