この記事では、「読経」と「お経」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「読経」とは?
声を出して経典を読むことを「読経」【どきょう】といいます。
経典が書かれた文字を声にして読む行為を通して自分がその内容を理解し、記憶するといった行為を指す言葉です。
「読経」するのはお通夜であったり、火葬のとき死者を祈祷します。
法要では「読経」で故人に徳を回向【えこう】するのが目的です。
仏教の世界では常に神への信仰心を深めるため、日常的に「読経」する場面が多々見られます。
また、仏のありがたい教えを身に染み込ませては日常的に悪い行為をせず、人のためになるような人間になるよう修行も兼ねて読むわけです。
「お経」とは?
お釈迦様を崇めて己の信仰心を大事にする仏教では、仏典ともいう「お経」【おきょう】を唱えます。
唱える意味としては、弟子たちにお釈迦様のためになる教えを伝えてもらうため読まれるものであり、高僧がさらに解釈を足して様々な「お経」が作られてきました。
現在では、世界で8万種類もの「お経」が読まれており、その中でも国内では宗派によって異なるものが唱えられています。
読まれている場面としては、お通夜や葬儀で祈祷【きとう】して、故人を心から思う気持ちを表すのです。
元々は道すじを表す「経」を含む漢字であり、お坊さんが読めば残された家族が明るい道を歩めるようになります。
「読経」と「お経」の違い
「読経」と「お経」の違いを、分かりやすく解説します。
経典を読む行為を「読経」といい、文字を見ながら声を出して読みます。
経典を独唱する行為も「読経」といい、家族が亡くなったとき遺族の不安をぬぐい、心を落ち着かせるのです。
遺族や知人が故人を心から供養する気持ちになる意味も込められています。
もう一方の「お経」は、お釈迦様の教えを一般人も読みやすくまとめた経典です。
他者へ布教のために呼んで後世に伝えたり、法要や告別式で祈祷します。
この2つの違いは、人に聞こえるように声を出して読むか、静かに唱えるといった違いがあるわけです。
まとめ
お釈迦様の教えを読みやすくしたものを2つご紹介しました。
他の人に声が聞こえるように読むか、静かに読むといった違いがあると覚えておくといいでしょう。