この記事では、「草餅」と「よもぎ餅」の違いを分かりやすく説明していきます。
「草餅」とは?
草餅とは、よもぎ等の草を練り込んだ餅や和菓子のことをいいます。
元々は、母子草という草を練り込んでいました。
母子草は御形(ごぎょう)とも呼ばれており、春の七草の1つとして知られています。
御形には邪気を払う力があるとされ、餅に練り込んで食べる風習が生まれたのです。
中国の風習で、それが日本にも伝わりました。
ところが御形は母子草というため、母子草を潰したり煮詰めたりするのは縁起が悪いと考えるようになったのです。
そこで母子草の代わりに、同じように邪気を払う力を持つよもぎを使うようになりました。
「よもぎ餅」とは?
よもぎ餅とは、よもぎを練り込んだ餅や餅菓子のことをいいます。
よもぎには独特の香りがあり、邪気を払う効果があるといわれています。
蒸したもち米に茹でたよもぎの葉を加えて作ります。
また、上新粉を練ってよもぎを入れて作った生地で餡を包んだ和菓子もあります。
爽やかな香りが楽しめるので、春の和菓子として定着しています。
よもぎは邪気を払う力があるといわれていることから、食べると寿命がのびるともいいます。
「草餅」と「よもぎ餅」の違い
草餅もよもぎ餅も、もち米を蒸したものや上新粉を練ったものによもぎを混ぜて作ります。
そのため同じものですが、元々草餅にはよもぎではなく母子草が使われていました。
現在はよもぎを使うようになったので、草餅とよもぎ餅に違いはありません。
ただし、よもぎ餅は餡を包んだ和菓子を指す場合が多く、草餅は餡を包んだ和菓子を指す場合と餡を包んでいない餅を指す場合があります。
それから関東では草餅ということが多く、関西ではよもぎ餅ということが多いなど地域によっても呼び方には差がありあます。
まとめ
草餅とよもぎ餅は同じ食べ物を指しています。
昔は草餅はよもぎではなく、母子草を入れたものを指していました。