この記事では、「小女子」と「しらす」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「小女子」とは?
玉筋魚と書いてイカナゴと読む稚魚を「小女子」【こうなご】と呼びます。
東日本では多くの人がこのように呼び、成長して2cm程度になったときちりめんじゃこといった言い方をするわけです。
塩を入れたお湯で茹でた後、乾燥させたものを「ちりめん小女子」と呼びます。
一般的な食べ方は、お酢を入れた醤油を少しかけて味が馴染むまで漬けておく方法です。
成魚になると【めろうど】と呼び、全長が10cm程度と大きくなり、味ものって美味しく食べられる魚になります。
「しらす」とは?
様々な魚の総称として使われているのが「しらす」であり、鰯【いわし】の稚魚を指す呼び方です。
市場に出回っている魚のほとんどがカタクチイワシの稚魚であり、5月から11月の間に80日だけ漁して獲ったイワシを使って佃煮にしたり、生で食べられるようスーパーに卸します。
海からあげられたときは透明ですが、茹でると白くなる稚魚を指す総称です。
春と秋にカタクチイワシが多くの卵を産んでから3日目になると孵化して、独り立ちして黒潮にのりながら1ヶ月もすると25mmに大きくなります。
主に獲れるのが兵庫、静岡、愛知県、江ノ島で水揚げされている魚です。
「小女子」と「しらす」の違い
「小女子」と「しらす」の違いを、分かりやすく解説します。
見た目が似ている魚の稚魚を表すものですが、生で食べるところは「しらす」と同じです。
他にも醤油とお酢を混ぜた汁に漬け込んでおき、頭からかじって食べる方法が「小女子」の一般的な食べ方です。
イカナゴという成魚の稚魚であり、口先が尖っているところが先端の丸い「しらす」との異なる点になります。
漁は3月から4月で、この期間の15日間に獲ったイカナゴの稚魚だけをスーパーや専門業者に卸しているわけです。
主に、瀬戸内海沿岸や関東沿岸、北海道といった広範囲で獲れる「小女子」は乾燥させたり、佃煮、ちりめんなどにして販売しています。
また、カルシウムが「しらす」よりも多く含まれていて、生では100gあたり500mg、乾燥煮干しなら740mgも含まれている魚です。
まとめ
見た目が似ている稚魚を指す言葉を2つご紹介しましたが、口の形や獲れる時期、成魚に違いがあります。
佃煮専門店の公式HPや資料などで見比べてみるといいでしょう。