フランスでは食べられないフレンチトースト?
この記事では「パンペルデュ」と「フレンチトースト」の違いを分かりやすく説明していきます。
「パンペルデュ」とは?
フランス語では「pain perdu」と綴られ、失った、駄目になったパンを意味します。
その駄目になったパンに手を加えて食べられる様にした再生パンとも呼ばれています。
パンペルデュの1つの手法として卵液につけて焼き上げた物が存在。
良くパンペルデュとフレンチトーストを同じものと紹介したグルメ本もありますが、それは間違いだと言っていいでしょう。
古く硬くなったパンを美味しく食べれる様にしたものならば、手法は問わずパンペルデュになります。
デザートとして再生されたパンペルデュはアイスが添えられている事がほとんどです。
「フレンチトースト」とは?
日本では1979年の米国映画『クレイマー、クレイマー』で初めてその存在を知った方も多いと思われます。
名優「ダスティン・ホフマン」が演じる父テッドが息子のビリーと作ったものです。
アメリカでは一般的な日常の光景ですが、この作品から日本のフレンチトーストの認知度は上がったと言っていいでしょう。
卵にミルク、砂糖などで作った卵液に浸したものをフライパンで焼いたシンプルな料理です。
「パンペルデュ」と「フレンチトースト」の違い
「パンペルデュ」と「フレンチトースト」の違いを、分かりやすく解説します。
フランスでは日本の食パンに該当する「パン・ド・ミー」はそれほど食べられていません。
フランスの人にとってのパンの主食はバケットになります。
そのため同じ卵液を作って浸して焼く行為は変わらないにしても日本風の食パントーストが出てくる事はまずないと言っていいでしょう。
またパンペルデュは再生パンと呼ばれるとおり、古く硬くなったバケットを美味しく調理して食べれる様にしたものを指します。
勘違いしている方も多くいますが必ずしも甘い卵液に浸して加工する必要はありません。
食事として甘くないパンペルデュもフランスではごく普通に存在します。
一方でフレンチトーストは古くなったり、硬くなったパンを使う訳ではなく、単に美味しく食べる方法として現代では浸透していると言っていいでしょう。
まとめ
パンペルデュはあくまで古くなったり、硬くなったりしたパンを再生する技法です。
フランス渡航歴のある方なら既知だと思われますが、バゲットやブリオッシュを甘い卵液に浸して焼いたものたわけがパンペルデュではありません。
食事として甘くないものも存在します。
フレンチトーストはほとんどフランスでは食べられません。
フランスで食べられない理由はパン・ド・ミー、食パンよりもバケットが主食のパンになっているからです。
一方フレンチトーストはアメリカ発祥の食べ物だと言っていいでしょう。
ごく普通の家庭の朝食として映画で「ダスティン・ホフマン」が作っている通り。
パンペルデュの様に硬くなったり、古くなったパンを再生するのではなく、ごく普通にパンを美味しく食べる為の手法だと思ってかまいません。