「ふさわしい」という日本語を英訳するとき、どんな単語が思い浮かぶでしょうか。
例えば「正しい」という意味合いで“right”、もっと簡単に「OK」が使える場面もあります。
ですが、ニュアンスの違いによって適切な単語を選ぶことで、より良いコミュニケーションが期待できます。
この記事では、“suitable”と“adequate”の違いを分かりやすく説明していきます。
「suitable」とは?
「適する」「ふさわしくする」などの意味で使う“suit”に「able(?できる)」が付いた形です。
訳としては「適当な」「ふさわしい」などが当てられる形容詞です。
“suitable”には条件等に「ぴったり合っている」というニュアンスが含まれます。
「suitable」の使い方
A. He is suitable for this position. (このポジションには彼がふさわしい)
B. She is a suitable partner. (彼女は適切なパートナーだ)
A. のように主語の説明をする、あるいはB. のように名詞を修飾する形で使います。
「適切に行った」など動詞を修飾したいときは“suitably”という副詞の形にしましょう。
「adequate」とは?
「適当で、適切で」という意味の他に、「不足しない、十分な」という意味が当てられています。
つまり、「条件になんとか達している」というニュアンスを含むのです。
「adequate」の使い方
A. I gave him adequate money . (私は彼に十分なお金を渡した)
B. want money adequate to buy new shoes. (私は新しい靴を買えるだけのお金が欲しい)
A. は形容詞として名詞を修飾している形です。
B. は後ろに「to+動詞」を付けることで「?するのに十分で、足りて」という意味を表します。
そのため、“adequate”は名詞の前に付くことも後ろに付くこともあるので注意してください。
また、“adequate”も動詞を修飾する場合は「adequately(適切に)」という副詞の形にする必要があります。
「suitable」と「adequate」の違い
どちらも「適切に」と訳すことのできる形容詞ですが、“suitable”には「ぴったりである」というニュアンスが、“adequate”には「なんとか達している」というニュアンスが含まれます。
“suitable”の語源が「suit+able」であることと、“adequate”の後ろに「to+動詞」を付ける使い方ができることも押さえておきましょう。
まとめ
「適切な」という意味の“suitable”、“adequate”について考察しました。
文脈によっては言い換えられることもできますし、意味が似ている単語であることは間違いありません。
ですが、ニュアンスの違いがあるので、場面に合わせて使い分けられると良いでしょう。