この記事では、「芸者」と「芸子」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「芸者」とは?
京都でお客の前で踊ったり、お酒を注ぐといったサービスを提供するのが「芸者」【げいしゃ】です。
京都では「芸妓」【げいぎ】といった呼び方をしますが、全国では「芸者」と言います。
関東地方では芸者になるため置屋へ見習に入った女性を「半玉」と呼び、踊りや三味線を一丁前に弾けるようになり、お座敷に出られると「芸者」といった言い方をするのです。
この仕事には客の前で舞を披露して楽しませる立方【たちかた】をはじめ、三味線を弾いたり、笛を吹くといった音を奏でる「弾き手」、唄でその場を盛り上げる「地方」【じかた】がいます。
「芸子」とは?
音に合わせて踊り、客を楽しませるのが「芸子」【げいこ】です。
宴席に出ては客に酒を注いだり、楽しく話をしてもてなす女性を指します。
主に、座の取り持ちするのが仕事であり、江戸時代の中期からなり手が増えていきました。
京都では「芸者」とは言わず、「芸子」といった呼び方をし、お店によっては「芸妓」【げいぎ】とも呼びます。
舞も一丁前に踊れる「芸子」になるまでは16歳前後で置屋に入り、5年ほどの華道や長唄、茶道なども含めて修行を積み、晴れてお座敷に出れば一か月分の給料は20万円程度になる仕事です。
「芸者」と「芸子」の違い
「芸者」と「芸子」の違いを、分かりやすく解説します。
お酒を注いだり、話し相手になるといった客相手するのが「芸者」の仕事です。
「芸者」になるには置屋で面接を受けて合格する必要性があり、伝統的な踊りや三味線を流暢に弾きながら歌い、着物の着方、化粧の仕方も学びます。
また、料亭や旅館で客から依頼があれば出向き、お座敷遊びしてお金を稼ぎます。
ただ、京都だけは「芸者」と言わず、「芸子」という呼び方をするところが違う点です。
関東や東海、東北、九州などでは「芸者」といい、京都だけは「芸子」という呼び方するところが違います。
置屋で見習いとして入り、お座敷に出るまで舞や唄、楽器の弾き方を身に付けていきます。
まとめ
置屋で修行して立派になれば、京都なら「芸子」として、他の場所では「芸者」としてお座敷に出て稼げる仕事と覚えておくといいでしょう。