「染色」と「塗色」はどちらも色をつけることを意味する言葉ですが、具体的にはどのような違いで区別されているのでしょうか。
今回は、「染色」と「塗色」の違いを解説します。
「染色」とは?
「染色」とは、「物体の内部に色を浸透させて着色すること」を意味する言葉です。
「染色」の使い方
物体の内側に色を染み込ませることを「染める」といいます。
「染色」とは染めて色をつけることを意味する言葉で、繊維や布地など色を付けるときに使う染料を吸収する性質をもつものに対して施される加工です。
内側に浸透して色がつくので色落ちがしにくく安定しているのが特徴です。
着色に用いる液体や粉末などを内部に吸収する性質がないと使えない技法なので材料や材質を選びます。
「塗色」とは?
「塗色」とは、「表面に色を塗って着色すること」を意味する言葉です。
「塗色」の使い方
物体の表面に別の物質を擦り付けるようにして定着させること「塗る」といいます。
「染色」とは塗って色をつけることを表す言葉で、一般的には色を付ける目的のみに使う塗料を用いて行います。
表面のみに加工が施されるため作業負担が少なく内部に影響を与える心配が要りません。
主に家具や建築物など内部に成分を浸透させるのが難しい硬い物質に対して用いられる着色法です。
「染色」と「塗色」の違い
内部に色を染み込ませて着色するのが「染色」、表面に色を塗りつけて着色するのが「塗色」という違いで区別されます。
「染色」は内部に浸透して色が定着するため変化しにくく長持ちますが、素材によって相性があり出来栄えも異なります。
「塗色」は物体表面のみに色をつけるので外から見た場合は以下の色が変化しますが内側は何の変化もなく元の色のままです。
まとめ
同じ色をつける作業であっても「染色」と「塗色」は全く別のやり方です。
それぞれメリットとデメリットがあるので特徴とあわせて言葉の指す意味を正確に知っておきましょう。