「文学」と「小説」はどちらも人類が生み出した言語による芸術活動を指す言葉です。
2つの言葉はどのような違いで使い分ければいいのでしょうか。
今回は、「文学」と「小説」の違いを解説します。
「文学」とは?
「文学」とは、「言語を利用した芸術表現」を表す言葉です。
「文学」の使い方
文字や歌など言語を利用して行う芸術表現や表現によって生み出された作品を指します。
一般的には文字表現による芸術活動の意味で使われますが、歌や朗読など文字に依存しない言語による表現も文学の一種です。
元々は口述で伝えられる詩や物語が中心でしたが印刷技術の発展とともに徐々に文字表現が普及し現在は詩や戯曲、エッセイや物語など言語を用いた芸術表現全般を表す言葉として使われています。
「小説」とは?
「小説」とは、「作者の考えのもとに人物や出来事を描く文字作品」を指す言葉です。
「小説」の使い方
ある人物について書いたり特定の出来事を描写したりなど作者によって設定されたテーマに基づいて文字で表現される作品を指します。
基本的には物語形式で描かれることが多く作中の人物や出来事を描写する形で進められます。
「小説」の具体的な定義は難しく作品そのものも虚構のものもあれば実際の出来事を描写したものもあり一概にはいえません。
一般的には散文で書かれた物語形式の文字作品を「小説」と読んでいます。
「文学」と「小説」の違い
「文学」が言語を用いた芸術表現全般を指すのに対し、「小説」は文字表現の中でも物語形式で書かれた散文の作品のみを指します。
詩や戯曲などと同じく「小説」も「文学」の一種ですあり「文学」と「小説」の関係は「球技」と「野球」のような関係性です。
「文学」の例文
・『文学を研究する』
・『文学は人類の宝だ』
「小説」の例文
・『小説を読むのが趣味だ』
・『名探偵が活躍する小説を書く』
まとめ
「文学」と「小説」は同じ言語を用いた芸術表現でも指している範囲が異なります。
それぞれが何を指しているのかを正しく理解して使い分けましょう。