この記事では、「金粉」と「金箔」の違いを分かりやすく説明していきます。
「金粉」とは?
金粉とは、金を粉状にしたものをいいます。
蒔絵などの工芸品に用いられることもありますし、食用として使われることもあります。
金粉は金にやすりをかけて作ります。
また、金箔を粉砕することで金粉にすることもあります。
蒔絵は漆器の表面に漆で模様や絵を描いて、金粉や銀粉を蒔くことで定着させる技法が用いられます。
工芸品に使われる金粉には鉛などの有毒な物質が含まれていることもあるので、食用にはできません。
食用になる金粉は、そういった物質が入っていないものです。
「金箔」とは?
金箔とは、金を金づちで叩いて薄く伸ばしたものをいいます。
微量の銀や銅が混ぜられています。
金箔は様々な工芸品に用いられてきました。
陶磁器や漆器、仏壇、仏具、屏風、箪笥、襖などが挙げられます。
昔は仏壇や仏具が主な用途でしたが、近年は価値観や住宅事情の変化等もあり金箔を使った豪華な仏壇は少なくなってきています。
また、金箔は食用として用いられることもあり、金箔を入れたお酒や金箔をのせたスイーツ等がよく知られています。
見た目を豪華にするので、おめでたい席等に使われることも多いです。
金箔に味はなく栄養もないですが、体に害もないので自然に排出されます。
「金粉」と「金箔」の違い
金粉も金箔も金でできていますが、金粉が粉状なのに対して金箔はごく薄いシート状になっています。
金粉は金箔から作られることもあります。
また、金粉と金箔では用途にも少し違いがあります。
金粉は蒔絵などの漆器に使われることが多く、金箔は漆器以外にも屏風や仏具、襖など色々な用途で使われます。
どちらも食用として用いられますが、金箔の方が見栄えが良いので金箔を使うことが多いです。
まとめ
金粉は金を粉状にしたもので、金箔は金を薄く伸ばしてシート状にしたものです。
金粉は蒔絵に使われることが多く、金箔は漆器や屏風、襖など幅広く使われています。