この記事では、「浮世絵」と「西洋絵画」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「浮世絵」とは?
男性と女性の交わる姿を描いたものを「浮世絵」【うきよえ】といいます。
例えば、長屋の人が大勢温泉に入る様子や歩いて旅する姿、洗濯といった何気ない庶民の日常生活を描く「浮世絵師」もいました。
有名な絵師には葛飾北斎がいて、富士山の麓を旅する人々を描いたり、歌川広重は江戸の名所を描く絵師です。
主に、庶民の飾らない姿を描き出し、彼らの姿を繊細さな線と色使い、躍動感溢れる絵にします。
そんな「浮世絵」は西洋の画家に衝撃を与えて、ジャポニズムといった言葉を生み出しました。
「西洋絵画」とは?
教会や信者を描く宗教に関連する絵や、王家の人物を忠実に描いた肖像画といった絵を描くものが「西洋絵画」【せいようかいが】といいます。
ヨーロッパでは、パステル画や陶板画、テンペラ画といった独特な技法と画材を用いて描く絵画が広まりました。
江戸時代になると日本の「浮世絵」のように細かな線で描き出し、写真のような色使いで魅せるゴッホやモネといった画家が現れます。
セザンヌは風景画に「浮世絵」のような遠近法やぼかし、色のメリハリを取り入れました。
「浮世絵」と「西洋絵画」の違い
「浮世絵」と「西洋絵画」の違いを、分かりやすく解説します。
庶民の日常的な生活を伝統的な技法で忠実に描いたのが「浮世絵」といい、子供からお年寄りと幅広い年代の人々の姿を描き出します。
ときに荒れ狂う海で漁に出る漁師の姿を描いたり、歌舞伎役者や芸者といった人物を描くこともありました。
絵師が描いたものを彫師と摺師が一体になって作り出す絵であり、下書きから色塗りまですべて一人で仕上げるのが「西洋絵画」の特徴になります。
一方の「西洋絵画」は水彩で風景を描いたり、人物像や建物を油彩で描く方法です。
宗教に関する絵や、画家、王族といった自画像を描く機会も多く、自分なりの描き方、色使いで独創的に描き出します。
この2つの大きな違いは、「浮世絵」が庶民の暮らしや人気者の絵を忠実に描き出すところです。
まとめ
日本画の一つである「浮世絵」に対して、欧州では「西洋絵画」といったものが主流でした。
この2つの描き方や色使いといったところを自分なりに見比べてみるといいでしょう。