毎年2月ごろになると、中国では春節と呼ばれる旧暦のお正月の休暇の話題になりますが、この旧暦というのを「太陰暦」のことだと思っている人も多いと思いますが、これは間違いで、正しくは「太陰太陽暦」というものです。
それでは、この「太陰暦」とはどういう意味でしょうか。
また、「太陽暦」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「太陰暦」と「太陽暦」の違いを分かりやすく説明していきます。
「太陰暦」とは?
「太陰暦」とは、「陰暦」とも呼ばれ、月の満ち欠けのサイクルを基準にしたカレンダーのことです。
実際には満月から次の満月までの約29.5日が1月とし、便宜上それが12回で1年になるようなものです。
「太陽暦」とは?
「太陽暦」とは、地球が太陽の周りを1周するのを基準としたカレンダーのことです。
古くは「ユリウス暦」そして、それに若干の調整を施してほぼ季節の移り変わりと合うようにした「グレゴリオ暦」が誕生し、現在のほとんどの国で採用されているカレンダーになりました。
「太陰暦」と「太陽暦」の違い
「太陰暦」と「太陽暦」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は、いわゆる「暦」というカレンダーの一種であることは同じですが、そもそもなにを基準にしているかが違い、そのために一年が違ってきます。
つまり、前述のように月の満ち欠けを基準にした「太陰暦」と太陽の動きを基準にした「太陽暦」では、基準となる長さが違います。
すなわち、「太陰暦」での1月の長さと「太陽暦での1月の長さが違うため、12ヶ月の間に1-2日の差がでてきます。
1年の長さが違うということは、年を経るにしたがってどんどん年の始まりがずれてきます。
実際にそのずれた「太陰暦」は今でもイスラム暦として使われており。
実際に大きな差があります。
その差が近くなるように調整されているのが、日本でも昔使われていた旧暦です。
これに関しては最後に説明します。
まとめ
この記事では、「太陰暦」と「太陽暦」の違いを、解説してきました。
序文で述べたように、中国で使われているいわゆる旧暦は「太陰太陽暦」というもので、「太陰暦」をベースに「太陽暦」に近くなるように閏月を入れて調整したもののことです。