この記事では、「埠頭」と「港」の違いを分かりやすく説明していきます。
「埠頭」とは?
「埠頭」とは旅客や積み荷を船へと運ぶための場所です。
船は「埠頭」に横付けするように停泊しタラップで船と「埠頭」を行き来できる道を作り、そこを通って旅客が船に乗り込んだり用意しておいた積荷を運んだり、逆に船に乗っていた旅客が降りたり船の積荷を降ろしたりします。
「埠頭」には波止と呼ばれる陸地から海に突き出た堤が多いことから波止場と呼ばれることも多いです。
船に対して人や物の乗り降りするための場所を指すので、積み荷を保管する場所であったり人や物を管理するための事務所は含めません。
「港」とは?
「港」とは船舶を安全に停泊させ人や物の乗り降りを行うための施設です。
実際に人や物が乗り降りするためのスペースである「埠頭」を始め、積荷を保管するための倉庫やコンテナ置き場であったり、燃料補給や船の清掃修理などメンテナンスするための施設、それらを管理し航行中の船と連絡を取るための事務所などで構成されます。
ただし「港」はそれぞれどんな船を停め何を積み込むことを想定しているかが違うので、そういった性格によってどんな建物が「港」内にあるかも大きく異なるでしょう。
「埠頭」と「港」の違い
「埠頭」と「港」の違いを、分かりやすく解説します。
船を隣接して停泊させ人や物の積み下ろしをするための場所が「埠頭」で、それを始めとして人や物の積み下ろしや船のメンテナンスなど航行に必要な設備を集中させた施設が「港」です。
「埠頭」が「港」と同じ意味で使われることもありますが、「港」の中で見れば「埠頭」は全体の中で積み下ろしをするための場所でしかありません。
まとめ
「港」は船に人や物を積み下ろしするために作られる施設であり、それを実際に行う場所なので「埠頭」が「港」と同じように使われることもあります。
ですが両者の関係で言えば「埠頭」は人や物を積み下ろしさせる場所やスペースでしかなく、「港」はそれに加えて積み下ろしするものを待機させておく場所や事務所に燃料補給施設などの航行の準備を行うために集中させた施設全体を指す言葉です。