この記事では、「平太鼓」と「締太鼓」の違いを分かりやすく説明していきます。
「平太鼓(ひらだいこ)」とは?
「平太鼓」とは、「銅鑼のような形状をしている太鼓」のことです。
形状に加えて、出す音も銅鑼に似ていることから「平太鼓」は別名「銅鑼太鼓(どらだいこ)」とも呼ばれています。
そのほか、「平太鼓」は胴の部分に3か所の鉄環が備え付けられており、その鉄環に紐などを通して木枠に吊り下げて打っていたことから「平釣太鼓」の名でも呼ばれていました。
現在では、据え置きにしたり、台に立てかけて打つスタイルが主流となっています。
サイズも元々は2尺以下のものが主流でしたが、現在では3尺以上の大きなサイズのもの(=大平太鼓)も作られています。
「締太鼓(しめだいこ)」とは?
「締太鼓」とは、「歌舞伎囃子や能、民俗芸能の祭囃子、獅子舞などで用いられる太鼓」のことです。
「締太鼓」は伎楽で用いられていた「細腰鼓」を基に神楽や田楽、猿楽、歌舞伎、長唄、能楽と時代を共に囃子用へ改良されていきました。
近年になるにつれ、歌舞伎や能楽で用いられていた「締太鼓」は厚い革に強い張り、そして大きくて深い胴になっていったのです。
「締太鼓」は鉄輪に張った革を縄で結び、締め付けられており、この縄の締め具合で音をチューニングすることができます。
祭囃子などでは主に「地打ち」を打つことで、曲のテンポやリズムを維持する役割を担います。
「平太鼓」と「締太鼓」の違い
「平太鼓」は銅鑼のような形状や音を出す太鼓であり、そのことから「銅鑼太鼓」や「平釣太鼓」とも呼ばれている太鼓の一種です。
対して、「締太鼓」は「歌舞伎囃子や能などで用いられている太鼓」のことであり、比較的小さいサイズの太鼓になります。
まとめ
・「平太鼓」とは、「銅鑼のような形状をしている太鼓」のことです。
・「締太鼓」とは、「歌舞伎囃子や能、民俗芸能の祭囃子、獅子舞などで用いられる太鼓」のことです。