「演繹的」と「帰納的」の違いとは?分かりやすく解釈

「演繹的」と「帰納的」の違いとは?言葉の違い【2語】

この記事では、「演繹的」「帰納的」の違いを分かりやすく説明していきます。

「演繹的(えんえきてき)」とは?

まず、「演繹(えんえき)」「1つの事柄を他の事柄へ押し広めて述べること」「与えられた命題を軸に論理的形式で推論を重ねて、結論を導き出すこと」「一般的理論をもって、特殊なものを推論、説明すること」を意味する言葉です。

そして、「演繹的」とは、「演繹の方法を用いて論を展開すること」という意味を表します。


「演繹的」の使い方

「演繹的」は形容動詞として使われています。


「帰納法(きのうほう)」とは?

まず、「帰納(きのう)」「個別の具体的手な事例から共通点を見つけ出し、それを根拠に原理や法則、結論などを導き出すこと」を意味する言葉です。

そして、「帰納的」とは、「帰納の方法を用いて論を展開すること」という意味を表します。

「帰納法」の使い方

「帰納法」は形容動詞として使われています。

「演繹的」と「帰納法」の違い

「演繹的」「演繹の方法を用いて論を展開すること」であり、「帰納的」「帰納の方法を用いて論を展開すること」になります。

具体的な例で2語の違いを見てみましょう。

『現代、スマホはほとんどの人が持っている』という一般論へ、『現代の生活では、スマホがなければ不便なことがたくさんある』という事柄を当てはめ、これらから『スマホは現代生活における必需品である』という結論へ結び付けるのが「演繹的」です。

対して、『スマホがなければ、速やかに連絡を取ることができない』、『スマホがなければ、行政手続きができないことがある』、『スマホがなければ、緊急時に情報を共有することができない』、これら3つの事柄から共通する事柄として『スマホは現代生活における必需品である』という結論へ結び付けるのが「帰納的」になります。

「演繹的」の例文

・『彼は演繹的な論法で主張を展開させた』

「帰納的」の例文

・『複数の事柄から共通項を探し出し、帰納的に結論を導き出した』

まとめ

「演繹的」「帰納法」では、結論を導き出すまでの思考の過程に違いがあるということでした。