この記事では、「天台宗」と「真言宗」の違いを分かりやすく説明していきます。
「天台宗」とは?
天台宗は、てんだいしゅうと読むべき言葉です。
漢字で記載されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事となるのでしょうが、天台山の略語である天台の漢字に、教説の中心となる教義等の意味を持つ宗の漢字を加える事で誕生した言葉となっています。
以上の事から天台宗は、中国を発祥としている大乗仏教の宗派の1つを示すのです。
「天台宗」の言葉の使い方
天台宗は、中国由来の大乗仏教の1派という意味の言葉として用いられています。
法華経を根本経典としており、日本では比叡山に延暦寺を建てた最澄により、広められた宗派に対して駆使される言葉です。
「真言宗」とは?
真言宗は、しんごんしゅうと読むのが正解な言葉となっています。
漢字で書かれたこの言葉を見れば理解可能な事ですが、仏の言葉や真理を表す秘密の言葉等の意味を有する真言の漢字に、信仰のための僧達の集まりといった意味の宗の漢字を付け足す事で成立した言葉です。
だからこそ真言宗は、空海により9世紀に開かれた大乗仏教の1派を表します。
「真言宗」の言葉の使い方
真言宗は、9世紀の初め頃に空海が開いた宗派を表現する言葉として使われているのです。
唐に渡った空海が中国密教を基盤とし、帰国後に開いた1派の事を指し示す言葉として、利用されています。
「天台宗」と「真言宗」の違い
天台宗と真言宗の漢字表記を比較すれば、天台と真言という漢字の違いを見付ける事が可能です。
所が最後の宗の漢字は共通しており、どちらも大乗仏教の1派を表する言葉となっています。
とはいえ天台宗は、平安初期に最澄が比叡山の延暦寺を開いて広く伝えた中国発祥の大乗仏教です。
一方の真言宗は、空海が唐で学んだ密教を基にして開いた日本仏教を表します。
まとめ
2つの言葉は共に、大乗仏教の宗派を指し示す言葉です。
ただし天台宗は、平安初期に最澄が日本で広めた、中国由来の大乗仏教に対して用いられる言葉となっています。
対する真言宗は、唐で学んだ中国密教をベースに9世紀頃に空海が国内で広めた、日本仏教に対して使用される言葉です。