海外留学を考えたことのある方はお気づきになったかもしれません。
一言で『大学』と言っても様々な単語があります。
一般的に大学は“University”という単語が使われますが、それ以外に“Institute”や“College”が使われています。
これはなぜでしょうか。
ここにも英語ならではの区別や違いをつける文化が表れています。
この記事では“Institute”と“College”の違いを分かりやすく説明していきます。
「Institute」とは?
実はこの単語単体では『大学』という意味にはなりません。
学術、芸術などの学会や教会、研究所を指すのが本来の意味となります。
特に科学や教育などの分野に対して使われたのが出発点の様子です。
ですが、よくメディアなどで出て来る超有名大学『マサチューセッツ工科大学』をMIT。
つまり、『Massachusetts Institute of Technology』と言うのはなぜでしょうか?これには先ほど上げた本来の意味が強く関係しています。
『工科』とはなんでしょうか。
これは工業に関する学問を指します。
そして工業とはそのまま実社会に強く関係します。
厳密には職業訓練を目的としている科学の専門分野が工科と言えます。
ですので『Institute』の後に『of technology』が付くのです。
「College」とは?
それでは“College”はどうでしょうか。
一般的な理解としては規模の小さな大学というイメージが強いです。
このイメージですと日本でいう単科大学なのかと思われる方もいらっしゃいますがこれは違います。
『College』はあくまでも専門分野ではなく広く教養や学問を勉強する上級の学びの場という意味で使われる単語です。
「Institute」と「College」の違い
この2つの違いは大学を指す場合は『実社会に使用する訓練としての教育機関』か『広い学問を行う教育機関』ではっきりと区別をつけることができます。
また、『学会』や『研究所』なのか『大学』なのかでも区別が可能です。
基本的に『大学』というと“College”や“University”を使うケースが多いので“Institute”と混同する事はほぼないはずです。
厄介なのは“College”と“University”ですが、これはアメリカ人でも意見が分かれる面白い単語です。
もともとは“College”が言語学上は最初に生まれた単語ですが、これに対して総合大学という意味を持たせる為に『University』が出来ました。
これだけを見ると“University”が上級の様に感じますが、今ではこの限りではありません。
また、総合大学に通っていても大学生を“College student”と呼んだり、学部を『College of~』などで表現するなどの使われ方もあります。
まとめ
如何でしたでしょうか。
『学会や研究所』と『大学』以外にも『職業訓練としての大学』と『一般的な大学』という2つの見方ができる単語が“Institute”と“College”の関係であることがお分かり頂けたと思います。
海外留学する方はよく目にする単語ですので是非この点にも注意して学校の名前を見てみると面白い発見があるかもしれません。