「飼い殺し」と「生殺し」はそれぞれ何を意味しどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「飼い殺し」と「生殺し」の違いを解説します。
「飼い殺し」とは?
「飼い殺し」とは、「能力が十分行かせないような地位や役職につけたまま活躍の機会を与えることなく配下にとどめおくこと」を意味する言葉です。
「飼い殺し」の使い方
元々は乳が出なくなった牛や卵を産まなくなった鶏など役に立たなくなった家畜を死ぬまで買い続けることを意味する言葉です。
役に立たなくなった家畜を処分せずそのままの状態で飼い続けるさまから転じて「能力を発揮させず殺したような扱いで雇い続けること」という意味で使われる言葉です。
能力を活かせる立場や活躍のチャンスを与えられないだけでなく活躍できるチャンスがあるかもしれない外に出ることも許さずに雇用関係だけは維持しておくことを指します。
活躍させるつもりはないがライバルとして活躍されても困るので外に出す気もない人材に対して行われる不遇な扱いです。
「生殺し」とは?
「生殺し」とは、「生かさず殺さず半殺しの状態にすること」を意味する言葉です。
「生殺し」の使い方
命を落とすまでには至らないがまともに動けないくらいの大きなダメージを負っている状態を指します。
本来はいつ死んでもおかしくないぐらいひどく痛めつけることを表す言葉ですがそこから転じて「その気にさせておきながら欲望を満たさせず中途半端な状態にしておくこと」という意味でも使われる表現です。
おいしそうな食事を用意しておきながら一切食べさせなかったり誘惑しておきながら手を触れさせなかったりなど欲望で狂おしい状態を表します。
「飼い殺し」と「生殺し」の違い
「飼い殺し」と「生殺し」の違いは「殺すもの」です。
「飼い殺し」は十分な立場や役職を与えないまま雇い続けて才能や能力を殺すことを表すのに対し「生殺し」で殺されるのは人です。
まとめ
「飼い殺し」と「生殺し」は比較的良く使われる表現ですが誤用も目立ちます。
言葉の意味を正しく理解して使いましょう。