この記事では、「拙い」と「稚拙」の違いを分かりやすく説明していきます。
「拙(つたな)い」とは?
「拙い」とは、「能力が劣っている」や「能力が行き届かないこと」、「運が悪い」、「下手であること」、「それをやるのに巧みでない」などの意味を表す言葉です。
「拙い」の使い方
「拙い」は形容詞として使われています。
「稚拙(ちせつ)」とは?
「稚拙」とは、「未熟であることや幼稚であること、その様」を意味する言葉です。
「稚拙」の使い方
「稚拙」は名詞としてや、形容動詞として使われています。
「拙い」と「稚拙」の違い
「拙い」と「稚拙」はどちらも主に「未熟であること」や「巧みでないこと」という意味合いを表す言葉です。
したがって、2語は類義語の関係に当たると解釈できます。
ちなみに、「拙」は「つたない」や「まずい」、「自分を謙遜していう語」としての意味が含まれる漢字です。
そして、「稚」は「幼い」や「若い」、「いとけない」、「幼い者」という意味を表す漢字になります。
「拙い」の例文
・『この作品はまだまだ拙いところもあるが、才能の片鱗が垣間見れる』
・『彼は拙い文章ながらも、親への愛と感謝の気持ちを綴った』
・『口は拙いが、彼女に詩を書かせれば右に出る者はいない』
・『自分の字が拙いように感じたので、ボールペン字講座を受けることにした』
「稚拙」の例文
・『社会人としてあるまじき稚拙な行いに、周囲から批判が寄せられた』
・『その芸人の漫才は当初、稚拙だと揶揄されていたが、後に評価されるようになった』
・『波長が合わなかった相手とはいえ、稚拙な対応をしてしまったと、今になって後悔した』
・『大人同士の稚拙な痴話ゲンカに共演者は呆れかえっていた』
まとめ
「拙い」と「稚拙」はどちらも「未熟であること」や「能力が至っていないこと」などのような意味を含める類義語ということでした。