同じような意味で使われる言葉として「強引」と「門当無用」があります。
2つの言葉は何で区別されているのでしょうか。
この記事では、「強引」と「門当無用」の違いを分かりやすく説明していきます。
「強引」とは?
「強引」とは、「抵抗や反対を振り切り物事を無理矢理進めること」を表す言葉です。
話し合いで穏便に解決したり双方が納得するところを見つけたりなど穏当な手段を用いず無理やり押し通そうとする行為を指します。
力ずくや腕ずくなど暴力的な意味合いからくる表現ですが、抗議の声を無視したり抵抗を強制排除したりなど具体的な暴力は伴わず自分の主張のみを押し通す行為であれば「強引」です。
「門当無用」とは?
「門当無用」とは、「質問や疑問を一切許さず押し進めること」を表す言葉です。
相手に質問や疑問を差し挟む余地を与えず物事を無理やり進めることを指します。
相手に有無を言わせず一方的にやるさまを表す言葉であり、コミュニケーションを拒否して物事をなそうとする様子に対して用います。
強気かつ一方的な行いであり、取り締まる側と取り締まられる側など上下の関係性がはっきりしている場合に用いられる表現です。
「強引」と「門当無用」の違い
「強引」と「門当無用」の違いを、分かりやすく解説します。
「強引」と「門当無用」の違いは「コミュニケーション」です。
どちらも相手の気持ちを無視した一方的な振る舞いを表す言葉ですが「強引」は無理やりではあるものの相手とのコミュニケーションがある程度存在するのに対し「門当無用」はコミュニケーションを完全に断っている、という違いがあります。
話しながらグイグイ迫って契約させようとしてくるのが「強引」で、話も聞かず無理やり印鑑を押させようとしてくるのが「門当無用」です。
「強引」の例文
・『強引な客引きは条例で禁止されている』
・『断っているにもかかわらず強引に契約を迫ってくる悪質業者』
「門当無用」の例文
・『問答無用で犯人を取り押さえる』
・『抗議の声は聞き入れられず問答無用で施設が閉鎖されてしまった』
まとめ
「強引」と「門当無用」はコミュニケーションの有無で区別されます。
意味は似ていますがイメージは大きく異なるので正しく使い分けてください。