「お待ちください」と「お待ちしてください」の違いとは?分かりやすく解釈

「お待ちください」と「お待ちしてください」の違いとは?言葉の違い【2語】

それでは、この「お待ちください」とはどういう意味でしょうか。

また、「お待ちしてください」とは、どう違うのでしょうか。

この記事では、「お待ちください」「お待ちしてください」の違いを分かりやすく説明していきます。

「お待ちください」とは?

「お待ちください」とは、「待ってください」という意味の表現を丁寧な言い方にしたものです。

通常は、目上の相手に対して使用しますが、敬語としては若干簡便なものです。


「お待ちしてください」とは?

「お待ちしてください」とは、「待ってください」という意味の表現ですが、その「待つ」を謙譲語にしたものです。

しかし、この文章内では相手の行為に対して使っているので、敬語として誤った使い方です。


「お待ちください」と「お待ちしてください」の違い

「お待ちください」「お待ちしてください」の違いを、分かりやすく解説します。

この2つの言葉は、「待ってください」ということを目上の人に対してお願いする時の言葉であることは同じですが、そもそも「お待ちしてください」のほうは明らかな間違いです。

「お待ちください」「お待ち」「待つ」に丁寧な接頭語の「お」がついたもので、簡単な敬語です。

それに対して「お待ちしてください」「お待ちする」は謙譲語に分類できる敬語で、本来は自分か自分と同じ立場のひとの行為に使うもので、「お待ちしてください」のように敬う相手の行為に使用する言葉ではありません。

このような言い方をすると相手を馬鹿にしていると取られかねません。

正しい敬語表現は「おまちになってください」です。

まとめ

この記事では、「お待ちください」「お待ちしてください」の違いを、解説してきました。

ここには敬語の使い方の難しさが表れています。

たとえば、あるドラマで東大卒の礼儀正しい教養ある人が相手に向かって言う「あの方に最後にお会いしたのはいつですか?」というセリフがありました。

これも同様に謙譲語と尊敬語を取り違えた誤った使用法の例ですが、気が付かないひとが本当に多いようです。