「看過できない」と「看過できかねます」の違いとは?分かりやすく解釈

「看過できない」と「看過できかねます」の違いとは?言葉の違い【2語】

たとえば、何か良くないことを行なっている人に対して「あなたのそのやり方は看過できないね」というような言い方をすることがあります。

それでは、この「看過できない」とはどういう意味でしょうか。

また、「看過できかねます」とは、どう違うのでしょうか。

この記事では、「看過できない」「看過できかねます」の違いを分かりやすく説明していきます。

「看過できない」とは?

「看過できない」とは、「看過」という単語に「できない」がついたものです。

「看過」には「見過ごす」という意味があるので、全体では「見過ごせない」ということになります。

通常は、何かの状態があるべきではないということを「見過ごせない」という時に使用されます。


「看過できかねます」とは?

「看過できかねます」とは、「看過」という単語に「できかねる」がついたものです。

前述のように「看過」には「見過ごせない」という意味があるので、全体では「見過ごすことができない」という意味になります。


「看過できない」と「看過できかねます」の違い

「看過できない」「看過できかねます」の違いを、分かりやすく解説します。

この2つの言葉は、何かの行為や事象に関して、見て見ぬ振りはできないというような意味で使われる表現でであることは同じで、シチュエーションも変わりはありませんが、表現のしかたが違うことにより受け取る印象が違います。

丁寧表現の「ます」が含まれているかどうかというのももちろん違いますが、大きな違いは「できない」「できかねない」の違いにあります。

すでに解説したように、「かねる」ということばには婉曲的な湾曲的な意味が含まれます。

つまり、はっきりと「だめ」というよりも持って回った表現になっているので、そんなに強くは響かないということを意図しています。

まとめ

この記事では、「看過できない」「看過できかねます」の違いを、解説してきました。

前述のように、これは「できない」「できかねない」の違いに端を発しているものですが、やはり「できかねない」には文語的な印象が強いので、一般の会話やビジネスで使用するとばかにしていると誤解を招く可能性があるので気をつけなければなりません。