「瑣末」と「粗末」にはどのような意味の違いがあるのでしょうか。
今回は、「瑣末」と「粗末」の違いを解説します。
「瑣末」とは?
「瑣末」とは、「気にする必要がないほど小さいこと」を意味する言葉です。
「瑣末」の使い方
物事の重要性に対して用いられる表現で取るに足りないほど小さく重要ではないさまを表します。
重要性が高い大きな物事ではなくいちいち取り上げると面倒で時間を取られるだけの小さくて細かい物事を指す言葉が「瑣末」です。
「粗末」とは?
「粗末」とは、「高級品ではなく貧相なさま」を指す言葉です。
「粗末」の使い方
作りやこしらえが雑で品質も低く金がかかっていない様子を表します。
一般的には金をかけずに作った出来の悪いものや簡単なものに対して用いる表現です。
デザインや作りがシンプルなだけではなく程度の悪さも含む表現なのでお金がかかっていなくても品質が悪くない場合は「簡素」と表現します。
出来も悪く品質が低いことから転じて「出来が悪い物を扱うかのごとく手を抜いていい加減に扱うこと」という意味でも使います。
「瑣末」と「粗末」の違い
取るに足りない小さなことが「瑣末」、お金をかけていないみすぼらしいものが「粗末」という違いで区別されます。
「瑣末」は出来事や悩み事など形のないものに使うのに対し「粗末」は家や食事など実体のある物質に対して用いるという違いがあります。
重要ではないとして切り捨てる対象になるのが「瑣末」、重要かどうかにかかわらず低品質なのが「粗末」です。
「瑣末」は重要性の順番が末なのに対し「粗末」は品質が末であることを表します。
「瑣末」の例文
・『瑣末なことに関わっている暇はない』
・『お金の事は瑣末な問題だ』
「粗末」の例文
・『粗末な食事しか口にしていない』
・『粗末な家に住む』
まとめ
「瑣末」と「粗末」は同じ「末」漢字を含みますが意味は全く異なります。
どちらも日常的に使われている言葉なので正しく意味を理解しておきましょう。