この記事では、「師事を仰ぐ」と「師事する」の違いを分かりやすく説明していきます。
「師事を仰ぐ」とは?
「師事を仰ぐ」とは指示を仰ぐという言葉と師事を混同して生まれた間違った言葉です。
指示は人からの命令や教えであり仰ぐは教えや援助を求めること、そして師事は師を尊敬し教えを受けるという意味になります。
師事は自分から行動して起こすものでありそうしてほしいと求めるような事柄ではありません。
そのため「師事を仰ぐ」という形で使われる言葉ではなく誤用となります。
「師事する」とは?
「師事する」とは師や先生など教えを請う相手として尊敬し、その人から教えを受けることを指す言葉です。
先生に教えてもらうことの単純な言い換えというわけではなく、教えてもらいたいことに関して特に秀でている人に自分から教えを請いに行くという意味になります。
師事という字面では師という立場の人がやることという風に見えて、誰かにものを教えることだと思うかもしれませんが、実際の意味は教えを受けることなので真逆です。
「師事を仰ぐ」と「師事する」の違い
「師事を仰ぐ」と「師事する」の違いを、分かりやすく解説します。
師事という単語と指示を仰ぐという言葉が混同されて生まれた誤用が「師事を仰ぐ」で、師事という言葉の正しい使い方が「師事する」です。
師事は尊敬するという心の動きと教えを受けるという自発的な行動を含む言葉なので「師事を仰ぐ」という風に求めるものではありません。
自分から教えを受けるために行動するという意味の「師事する」が正しい使い方になります。
まとめ
師事は教えを受ける側が相手を尊敬し自分から教えを受けに行くという言葉なので「師事する」が正しく、「師事を仰ぐ」という使い方をすることは絶対にありません。
「師事を仰ぐ」という誤用の原因には教えたり指導することという意味に間違えやすい字面というのもあるので、師事の正しい意味を理解し覚えておくことで誤用を防げるでしょう。