「繊細」と「鮮明」それぞれどのような様子を表す言葉で意味はどのように違うのでしょうか。
今回は、「繊細」と「鮮明」の違いを解説します。
「繊細」とは?
「繊細」とは、「ほそくてこまやかであること」を意味する言葉です。
「繊細」の使い方
ものの作りが全体的に細くたおやかで美しいさまを表します。
小さくて細いものは弱々しい印象を受けますが「繊細」はほそさやこまやかさを悪い意味ではなく良い意味で捉えたポジティブな表現です。
一般的には細かいところまで作り込まれた美しさを表す意味で使うことが多く、精緻な芸術品や微細な加工など荒々しく取り扱えばすぐに壊れてしまうようなはかなさを秘めた細やかさを褒める意味で使われる言葉です。
「鮮明」とは?
「鮮明」とは、「鮮やかで明瞭なさま」を意味する言葉です。
「鮮明」の使い方
ものの見え方を表す言葉で、鮮やかではっきりとした見えづらいところがない様子を指します。
色合いや形などがくっきりと分かって他と容易に区別できるさまから転じて「態度や立場をはっきりさせること」という意味でも使われる言葉です。
ものの見え方だけでなくビジュアル的な想像上のイメージに対しても使い、はっきり思い出せる思い出やくっきりと思い浮かべられる姿なども「鮮明」と表現します。
「繊細」と「鮮明」の違い
隅々まで行き届いた細かさを表すのが「繊細」、はっきりとした明瞭さを表すのが「鮮明」の違いで区別されます。
絵画を例にすると細かい部分まで丁寧に描き込まれているのが「繊細」、色使いや線がはっきりしていてあざやかなのが「鮮明」という違いで使い分けられます。
「繊細」の例文
・『繊細な工芸品』
・『繊細な品物なので慎重に取り扱う』
「鮮明」の例文
・『本物さながらの鮮明な画像』
・『故郷の思い出は今でも鮮明に残っている』
まとめ
「繊細」と「鮮明」はどちらも細かい部分まではっきりしている様子を表しますが細かさそのものを表す「繊細」と細かい部分まではっきりとわかる明るさを表す「鮮明」という違いで使い分けます。
それぞれの意味を正しく理解し区別してください。