この記事では、「精進料理」と「承前料理」の違いを分かりやすく説明していきます。
「精進料理」とは?
「精進料理」は「しょうじんりょうり」と読みます。
意味は「仏教の教えに基づき、殺生や贅沢しない様に考えて調理された料理のこと」です。
お寺で生活する僧侶向けの、野菜や穀類が中心で質素な食事を表します。
「精進料理」の言葉の使い方
「精進料理」は料理のジャンルとして使われます。
「精進+料理」で成り立っている語で、「精進」は仏教用語で、「雑念を除き、仏教の修行に専念すること」から転じて「肉食を断ち菜食すること」「ひとつのことに集中して励むこと」という意味、「料理」は「材料に手を加えて食べ物をこしらえること」という意味で、「精進料理」で「仏教の教えに従い、肉類ではなく野菜類を使ってつくった食事のこと」になります。
「承前料理」とは?
「承前料理」は「精進料理」の誤用で、辞書にこのような言葉は載っていません。
「承前料理」の言葉の使い方
「承前料理」は、上記で紹介した「精進料理」と混同された言葉です。
「承前」は、「しょうぜん」と読み、「前の文章の続き」という意味です。
ビジネス用語として、後から文章を続ける時に、冒頭に「承前」と記載することで「前からの続きですが~」という意味で使われます。
「精進料理」と「承前料理」の違い
「精進料理」は「仏教の教えに従い、肉類ではなく野菜類を使ってつくった食事のこと」です。
「承前料理」は「精進料理」の誤用、「承前」は「前の文章の続き」という意味です。
「精進料理」の例文
「精進料理」の例文は以下の通りです。
・『お寺で精進料理を食べる』
・『てんぷらは精進料理だ』
・『精進料理には豆類もよく使われる』
「承前」の例文
「承前」の例文は以下の通りです。
・『ビジネスは承前啓後の心構えが必要だ』
・『英語の’it’は承前代名詞だ』
・『「承前」、いただき物のおすそ分けです』
まとめ
今回は「精進料理」と「承前料理」について紹介しました。
それぞれの違いを理解して、正しく使える様にしておきましょう。