この記事では、「矜持を正す」と「矜持を持つ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「矜持を正す(きょうじをただす)」とは?
結論から述べると、「矜持を正す」という慣用句は存在せず、日本語の表現としても不自然になります。
「矜持」は「誇り」や「自負」、「プライド」、「自らの能力を優れたものとして誇る気持ち」、「他に誇ること」などの意味を表す言葉です。
そして、「正す」は「乱れているところ整える」や「良くないところや間違っているところを修正する」、「正しくする」という意味を表す言葉です。
上記を踏まえて「矜持を正す」を見た場合、「誇りを正す」や「プライドを整える」という意味になり、不自然な表現となります。
逆に、「誇った態度を間違ったものとして正す」という意味合いで用いるにしても、「矜持を正す」という表現はされません。
「矜持を持つ(きょうじをもつ)」とは?
「矜持を持つ」は「誇りを持つ」や「プライドを持つ」などの意味で用いられる慣用句です。
先述したように「矜持」は「誇り」や「プライド」などの意味を表す言葉です。
『自分の仕事に矜持を持つ』や『日本人としての矜持を持つ』などのような形で使用されています。
「矜持を正す」と「矜持を持つ」の違い
「矜持を正す」と「矜持を持つ」の違いを、分かりやすく解説します。
「矜持を正す」という慣用句は存在せず、日本語としてもおかしい表現になります。
対して、「矜持を持つ」は「誇りを持つ」や「プライドを持つ」という意味で一般的に用いられている慣用句です。
まとめ
「矜持を持つ」は日本語における歴とした慣用句です。
対して、「矜持を正す」という表現は慣用句として存在せず、そのままの意味でも不自然な日本語になるとのことでした。
一見すると字面が似ていますが、一方は正しい表現で、もう一方は不適切な表現になるので、混同しないようにしっかり違いを把握するようにしましょう。