同じような意味のことわざとして「怪我の功名」と「不幸中の幸い」があります。
この2つはどのような意味の違いがあるのでしょうか。
今回は、「怪我の功名」と「不幸中の幸い」の違いを解説します。
「怪我の功名」とは?
「怪我の功名」とは、「不幸だと思われた出来事が思わぬ幸運につながること」を意味することわざです。
「怪我の功名」の使い方
失敗や過ちなど通常であれば不幸な結果を招く出来事が思わぬ形で幸運につながることもある、という意味で使います。
「怪我の功名」の「怪我」とは負傷のことではなく失敗や過ちなどを指します。
「功名」とは名をあげること、つまり手柄を立てることを意味し本来ならば良くないことである失敗や過ちがきっかけで手柄を立てることになるような失敗から始まる思いがけない幸福を表す言葉です。
「不幸中の幸い」とは?
「不幸中の幸い」とは、「不幸な出来事の中にも多少の救いになるような幸福があること」を意味することわざです。
「不幸中の幸い」の使い方
不幸な出来事といっても何から何まで全てが不幸だというわけではありません。
一連の不幸の中でも多少はましな部分や救いになるようなところがある、という意味を持つことわざが「不幸中の幸い」です。
「怪我の功名」と「不幸中の幸い」の違い
「怪我の功名」と「不幸中の幸い」の違いは「結果」です。
「怪我の功名」は不幸だと思われた出来事が幸福につながっている良い結果を指すのに対し「不幸中の幸い」は不幸だがその中にも多少は良いところがある様子を表しているので全体としてみれば悪い結果です。
悪いと思ったら良かったのが「怪我の功名」、最悪だと思っていたが少しは良かったのが「不幸中の幸い」という違いで区別されます。
「怪我の功名」の例文
・『失敗だと思ったが怪我の功名でうまくいった』
・『乗り遅れたせいで事故に巻き込まれず怪我の功名だ』
「不幸中の幸い」の例文
・『事故にあったが命に別条はなく不幸中の幸いだ』
・『財布を落としたがクレジットカードだけ別にしておいたのは不幸中の幸いだ』
まとめ
「怪我の功名」と「不幸中の幸い」はどちらもよく使われることわざです。
それぞれの意味を正しく理解して使いましょう。