「宗家」と「分家」は何を表す言葉でどういった関係なのでしょうか。
今回は、「宗家」と「分家」の違いを解説します。
「宗家」とは?
「宗家」とは、「一族や流派などにおける正嫡の家系」を指す言葉です。
「宗家」の使い方
血統で結ばれた一族や技術的な流れに連なる流派などにおいて本流に当たる家の跡継ぎのことを「正嫡」といいます。
正当な流れを受け継ぐ跡継ぎのいる本家本元の家が「宗家」です。
一般的には流派を起こした正統な家や一門の始まりからの流れをくむ家を指す言葉として使われています。
最も重要な技術や伝統を受け継ぐ本流にあたる家であり他の家を従える高い立場についています。
「分家」とは?
「分家」とは、「流れの中で分かれて新たに起こされた家」を指す言葉です。
「分家」の使い方
元々一つだった流れから別れて起こされた家を指します。
一族の兄弟が独立して起こした家系や武術を習得した弟子がつくった流れなど本流につながる分かれた流れを指す言葉です。
本来は家族の一員が分かれて新たに構えた家を指す言葉でしたが武術や芸事における分かれた流派を指す意味でも使います。
「宗家」と「分家」の違い
家制度を基本とする流れにおいて大元を受け継ぎ正当な流れをくむ正嫡の家が「宗家」、兄弟や弟子などが分かれて起こした家の流れが「分家」という違いで区別されます。
家制度では大元の正当な流れを受け継いでいくことが最も重要であるとされており正嫡のいる「宗家」に「分家」が従う関係が基本です。
ただし武術や芸事などではそれぞれの独立性が高く「宗家」の勢力が衰え「分家」が隆盛するケースもあります。
「宗家」の例文
・『奥義の秘伝書は宗家が受け継いでいる』
・『宗家にふさわしい立派な門構え』
「分家」の例文
・『兄弟がそれぞれ分家を構える』
・『正月は分家が全員集合する』
まとめ
「宗家」と「分家」は家制度で使われていた言葉ですが今でも技術的な伝承関係の意味で広く使われています。
言葉の意味と互いの関係性を正しく理解しておきましょう。