この記事では、「参上」と「登場」の違いを分かりやすく説明していきます。
「参上」とは?
人のところに行くことをへりくだっていう語です。
目上の人のところに行くことをいいます。
「行く」ことで、「来る」ことではありません。
また、行く場所は目上の人のところで、自分よりも下の立場のもののところではありません。
「参」という漢字には、まいる、目上の人のところに行くという意味があり、「上」という漢字には、地位や身分などが高い、たてまつる、高い方に移動をするなどの意味があります。
殿様とその下の身分のものとの関係で説明します。
殿様に呼ばれたら、その下の身分のものは殿様のもとに行かなければなりません。
殿様が下の身分のものに用事があるときに、殿様の方から出かけることはないです。
このときの、下の身分のものが目上の人である殿様のところに行くことが「参上」が意味するものです。
「登場」とは?
演技者として舞台などにでること、小説や戯曲などに役を持ってでること、世の中にでること、ある事柄の関係者として表にでること、という意味です。
今、舞台で演技が行われています。
ここにライオンという役のものがでてきました。
これを「ライオンが登場する」といいます。
目に見える世界のことだけでなく、文章の世界の小説にでてくることもいいます。
「登場人物」「悪役が登場する」のような使い方をします。
世の中にでることという意味では、「新車が登場」「画期的な製品が登場」などのことをいいます。
すでにあるものではなく、新しいものがでることです。
「参上」と「登場」の違い
「参上」と「登場」の違いを、分かりやすく解説します。
前者は「行く」という意味を含みます。
目上の人のところに行くことをへりくだっていう語です。
後者には「行く」という意味は含まれていません。
舞台、小説、世の中などにでることをいいます。
まとめ
一方は行くこと、もう一方はでることで、それぞれの意味は異なります。