「おりません」と「いません」は何が違いどのような基準で使い分ければいいのでしょうか。
今回は、「おりません」と「いません」の違いを解説します。
「おりません」とは?
「おりません」とは、「その場所に存在していないことを意味する謙譲表現」です。
「おりません」の使い方
「おりません」はその場所に存在することを意味する「おる」の謙譲語「おります」に否定の意味を持つ「ん」がついた言葉です。
言葉の意味としては「おります」の否定、つまり「その場所に存在しないこと」を意味します。
謙譲語とは自分の動作や行為をへりくだることで相手に対する敬意を示す敬意表現なので対象になるのは自分よりも目上の相手です。
「おりません」は目上の相手に対し自分もしくは自分の身内や仲間がその場所に存在しないことを伝える場合に用いられる表現です。
「いません」とは?
「いません」とは、「その場所に存在しない」という意味で使われる表現です。
「いません」の使い方
その場所に存在することを意味する「いる」に丁寧語の「ます」否定を意味する「ん」がついた言葉です。
その場所に存在することを否定する意味の言葉で想定される時間や場所において対象になるものが存在しないことを表します。
「いる」は生物であれば誰に対しても使える表現なので自分以外の生物がその場所に存在しないことを表す意味でも「いません」を使えます。
「おりません」と「いません」の違い
「おりません」と「いません」の違いは「敬意」です。
「おりません」は自分を下げて相手を上にする謙譲語の敬意表現なのに対し「いません」は丁寧な言い方ですが特別な敬意は含まれていません。
どちらもその場所に存在しないことを意味しますが謙譲語は自分の動作や行為をへりくだる表現なので「おりません」でその場所に存在しないのは自分もしくは自分の側にいる者に限られます。
まとめ
「おりません」と「いません」は込められている敬意によって区別されます。
話している相手が目上に当たるかどうか、相手との関係性によって使い分けてください。