「是非とも」と「是非」の違いとは?分かりやすく解釈

「是非とも」と「是非」の違いとは?分かりやすく解釈言葉の違い【2語】

「是非とも」「是非」の2つの言葉にはどのような意味の違いがあるのでしょうか。

今回は、「是非とも」「是非」の違いを解説します。

「是非とも」とは?

「是非とも」とは、「どのような事情であろうとも」という意味で使われる言葉です。


「是非とも」の使い方

強い意志を強調するときに用いる副詞で、事情や都合がどうであっても希望をかなえたい気持ちを表現するときに使います。

「是非とも」を漢字で書くと「是非共」になりますが、これは「是も非も共に」どういう意味を表しています。

是と非は正反対の意味を表す言葉ですが正反対のどちらであっても、つまり「どのような事情や都合であっても」という条件や状況を問わない強い意志を込めた表現です。

いくらかかっても構わないので手に入れたい、どんな条件でもいいから雇いたいなど実現のためなら何でもやるほどの強い気持ちを表しています。


「是非」とは?

「是非」とは、「良いことと悪いこと」を意味する言葉です。

「是非」の使い方

善と悪や正しいことと間違っていることなど、道理や物事のよしあしを表します。

良いか悪いかを判断するときだけでなく良いか悪いかを問わない場合にも用いられます。

「是非とも」と「是非」の違い

条件や状況のよしあしを問わないほどの強い気持ちを表すのが「是非とも」、さまざまな物事のよしあしを意味するのが「是非」という違いで区別されます。

元々よしあしを意味する「是非」という言葉が存在していたところによしあしを問わないという意味で「是非とも」という表現が誕生した、というのが2つの言葉の関係性です。

日常生活では「是非とも」を省略して「是非」ということも多いので注意が必要です。

「是非とも」の例文

・『是非とも我が社で買い付けたい』
・『彼には是非とも入社して欲しい』

「是非」の例文

・『法案の是非を問う』
・『是非は真っ二つに分かれた』

まとめ

「是非とも」「是非」は本来全く意味の違う言葉です。

略語として同じような意味で使われることもあるので混同しないよう本来の意味を正しく理解しておきましょう。