「ペアン」と「モスキート」の違いとは?分かりやすく解釈

「ペアン」と「モスキート」の違いとは?分かりやすく解釈専門用語・業界用語

外科手術に使用する手術器具として「ペアン」「モスキート」があります。

2つの手術器具はそれぞれどのようなもので何が違うのでしょうか。

今回は、「ペアン」「モスキート」の違いを解説します。

「ペアン」とは?

「ペアン」とは、「切断した血管を挟んで出血を止めるために使う手術器具」を指す言葉です。


「ペアン」の使い方

外科手術では術式の都合で血管を切断することがあります。

切断した血管をそのままにするとどんどん出血してしまうため切断面を専用の器具で挟み止血して出血を抑えます。

血管を挟んで出血を抑えるための手術器具が「ペアン」です。

日本語では「鉗子」と呼ばれる手術専用の道具で見た目は物を切断するのに使うハサミによく似ていますが、先端がワニ口クリップのように噛み合わさる構造になっていて血管を挟み込むようにして止血します。


「モスキート」とは?

「モスキート」とは、「特に細い血管を止血するために使う小型の鉗子」を指す言葉です。

「モスキート」の使い方

複雑に入り組んでいる部分や体が未発達な子供の血管は一般的な血管に比べて細く、通常の鉗子では大きすぎてうまく止血できません。

細い血管を止血するために開発された小型の鉗子を「モスキート」といいます。

「モスキート」と呼ばれるのは全長が12cm程度のものでそれより小さい10cm程度の鉗子を「ベビーモスキート」、10cmよりも小さいものを「マイクロモスキート」と呼んで区別しています。

「ペアン」と「モスキート」の違い

手術中に止血のために使う手術器具の鉗子が「ペアン」、通常より小さいサイズの鉗子が「モスキート」です。

「ペアン」は大きさを問わずあらゆる鉗子を表す意味で使うほか全長15cm程度の標準的な鉗子を指す意味でも使うので「ペアン」「モスキート」の違いは「サイズ」ということになります。

まとめ

「ペアン」「モスキート」は医者や看護師が使う専門用語で一般の人はほとんど使いません。

身近ではありませんが明確な基準があるので違いを知っておきましょう。