この記事では、「罪を憎んで人を憎まず」と「病を憎んで人を憎まず」の違いを分かりやすく説明していきます。
「罪を憎んで人を憎まず」とは?
「罪を憎んで人を憎まず」とは、「犯した罪自体は憎むべきであるが、その罪を犯した人までも憎むべきではない」という意味です。
行為自体は悪くても、それを犯した人の本質まで悪いと決めつけてはいけないという戒めの言葉です。
「罪を憎んで人を憎まず」の言葉の使い方
「罪を憎んで人を憎まず」はことわざとして使われます。
中国の有名な思想家「孔子」の言葉が由来となっています。
「孔子」について書き記した「孔叢子(くぞうし)・罪論」という書物に、「昔の裁判官は、罪を犯した意思を憎んだが、罪人を憎まなかった」という一節があります。
ここから、「罪は悪いことだが、犯した人の本質まで悪いと決めつけないこと」として使われる様になりました。
「病を憎んで人を憎まず」とは?
「病を憎んで人を憎まず」とは、「あらゆる病気により良くない症状が現れるのは憎むべきであるが、患者には何の罪もない」という意味です。
精神疾患や認知症など、人に迷惑をかける病気にかかっている人に対して理解を求める戒めの言葉です。
「病を憎んで人を憎まず」の言葉の使い方
「病を憎んで人を憎まず」は、医療・介護業界における心得のひとつとして使われます。
上記で紹介した「罪を憎んで人を憎まず」からの派生で、病気を治療する側としての心構えとしてセミナーや研修会などで引用されます。
「罪を憎んで人を憎まず」と「病を憎んで人を憎まず」の違い
「罪を憎んで人を憎まず」は「罪は憎むべきことだが、犯した人の本質まで悪いと決めつけないこと」です。
「病を憎んで人を憎まず」は「病気により良くない症状が現れるのは憎むべきであるが、患者には何の罪もないこと」です。
まとめ
今回は「罪を憎んで人を憎まず」と「病を憎んで人を憎まず」について紹介しました。
それぞれの違いを理解して、正しく使える様にしておきましょう。