この記事では、「米作」と「稲作」の違いを分かりやすく説明していきます。
「米作(べいさく)」とは?
「米作」とは、「米を作ること」や「稲の栽培と収穫」、「米づくり」、「稲の実り具合」を意味する言葉です。
「稲作(いなさく)」とは?
「稲作」とは、「稲を栽培すること」や「稲の実り具合」、「稲の作柄」を意味する言葉です。
「米作」と「稲作」の違い
「米作」と「稲作」は基本的に同じ意味を指す同義語の関係に当たります。
「稲」とはイネ科イネ属に分類される植物であり、この「稲」から収穫されるものが「米」なのです。
米の味が美味しいことに加え、脱穀、精米、調理などの加工が比較的容易なこと、高い生産性と安定した収穫量、肥料を適切に与えたときの収穫増加量が多いこと、逆に肥料なしで栽培したときの収穫量減少が少ないこと、水田から魚や野菜なども得られることから「米作/稲作」は世界各国で行われており、生産される米の90%がアジア産のものです。
アジアの他、アフリカ大陸のエジプトやマダガスカル、セネガル、南アメリカ大陸のブラジル、コロンビアでも「米作/稲作」は行われています。
「米作/稲作」はおよそ1万年前の中国湖南省周辺で発祥したと考えられており、日本においては縄文時代、すでに「米作/稲作」が行われていたことは確実と言われています。
「米作/稲作」の日本への伝来経路について考察されているのが以下の3説です。
・水田稲作を行っていた人類集団が中国東南部を北上し、朝鮮半島を通って日本へと至ったとする朝鮮半島経由説。
・中国長江下流エリアから日本へ直接伝わったとする江南説(対馬暖流ルート)。
・中国長江下流エリアから南西諸島を通って日本へ伝わったとする南方経由説(黒潮ルート)。
まとめ
「米作」と「稲作」はどちらも主に「稲を栽培すること」、「米を作ること」を意味する言葉であり、2語は基本的に同義語の関係に当たるということでした。