この記事では、「直木賞」と「芥川賞」の違いを分かりやすく説明していきます。
「直木賞」とは?
「直木賞」とは大衆作品として書かれた長編小説あるいは短編集に贈られる賞です。
芸術としての小説ではなくエンターテイメントとして優れている小説に贈られます。
小説は単行本や文庫書籍以外にも小説雑誌に掲載されているものもありますが、「直木賞」は文庫書籍を含む単行本だけが対象になる賞です。
元々は無名作家や新進作家向けの賞として設けられた賞ですが現在では中堅作家の受賞が中心になっています。
「芥川賞」とは?
「芥川賞」とは芸術作品として書かれた中編あるいは短編小説に贈られる賞です。
娯楽やエンターテイメントとしての小説ではなく芸術性を踏まえて文芸と呼ぶにふさわしい小説作品に贈られます。
「芥川賞」は小説を掲載する雑誌で発表された作品から選ばれるものでありその選考基準から長編小説は対象になりません。
こちらも「直木賞」と同じく無名作家や新人作家向けの賞として設けられ、何を持って新人とするのか定義の議論を呼びつつも、現在も新人や無名の小説作家に賞が贈られています。
「直木賞」と「芥川賞」の違い
「直木賞」と「芥川賞」の違いを、分かりやすく解説します。
大衆向けの娯楽としての面白さで選出される賞が「直木賞」で、文芸として芸術性の高さで選出される賞が「芥川賞」です。
「直木賞」は単行本になった長編小説や短編集から選ばれますが、「芥川賞」は雑誌に掲載された中編小説や短編小説から選ばれます。
受賞者の傾向として「直木賞」は中堅作家の受賞が多いですが「芥川賞」は新人作家や無名作家の受賞だけで中堅作家は受賞しません。
まとめ
文藝春秋社が死去してしまった雑誌に貢献してくれた二大作家の名前から取り同時に作った賞だけあって、「直木賞」と「芥川賞」では基準がしっかり分かれています。
大まかには「直木賞」は娯楽小説の賞で「芥川賞」は文芸小説の賞と考えればいいでしょう。
