「低血圧」と「貧血」はどちらも体内を流れる血液に関係する不調です。
この2つはそれぞれ何を意味しどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「低血圧」と「貧血」の違いを解説します。
「低血圧」とは?
「低血圧」とは、「心臓から全身へと送り出される血液の圧力が低い状態」を指す言葉です。
「低血圧」の使い方
体内を流れる血液は全身に張り巡らされた血管を通って循環しています。
全身の血液は全て心臓から送り出されており、心臓はポンプのように圧力をかけて勢いよく血液を送り出し体の隅々まで巡らせています。
心臓が血液を送り出す力によって生じる血管内の血液の圧力を「血圧」といい、血圧が適正水準よりも低い状態を表す言葉が「低血圧」です。
WHOでは収縮期血圧が100m/hg以下、拡張期血圧が60m/hg以下を「低血圧」であると基準を定めています。
「貧血」とは?
「貧血」とは、「血液中に含まれるヘモグロビンの量が少ない状態」を指す言葉です。
「貧血」の使い方
血液に含まれるヘモグロビンは全身に酸素を届ける重要な役割を担っています。
ヘモグロビンの量が適正な量よりも不足してしまい酸素が十分に行き届かなくなっている血液の状態を「貧血」といいます。
「貧血」の主な原因は鉄分不足によるヘモグロビンの減少です。
「低血圧」と「貧血」の違い
心臓が血液を送り出す力が弱く体の隅々まで十分に血液が行き届かない状態が「低血圧」、血液中のヘモグロビンが減少し酸素が全身に十分行き届かない状態が「貧血」という違いで区別されます。
「低血圧」は心臓が血液を送り出す力が弱いことで起きるのに対し、「貧血」は鉄分などの栄養不足が原因です。
「低血圧」の例文
・『低血圧で立ちくらみが起きた』
・『薬で低血圧を治療する』
「貧血」の例文
・『貧血は女性に多い』
・『貧血気味なので鉄分を意識的に摂取している』
まとめ
「低血圧」と「貧血」はどちらも血液に関連する不調ですが原因は全く異なります。
共通する症状が多いので自己判断せず不調を感じたら必ず医師の診察を受けてください。