この記事では、「ロードナイト」と「インカローズ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ロードナイト」とは?
「ロードナイト」とは珪酸塩鉱物の準輝石の一種です。
鉱石ではありますが工業的な目的で使われることは少なく宝飾品に使われることがほとんどで、日本ではバラ輝石とも呼ばれて愛好されています。
名前はギリシャ語でバラを意味するロドンという言葉から来ており、その名の通りバラの花を連想させる鮮やかな紅色です。
鉱石に含まれる成分によって色味の強さや透明感に差が出る鉱石であり、産地などによっては白や黒の縞模様や樹枝状模様が出ることもあります。
「インカローズ」とは?
「インカローズ」とはロードクロサイトと呼ばれる炭酸塩鉱物に分類される鉱石の一種です。
ロードクロサイトは灰色や紅色の鉱石でありマンガンを得るための原料として加工されます。
しかし中には紅色が美しいものも存在し、そういったものは半貴石として扱われ特に南米で採掘されたものは「インカローズ」という名前で呼ばれます。
「インカローズ」もその成分によって色味や模様が変わりますが、白い縞模様がつくことはあっても黒い模様がつくことはありません。
「ロードナイト」と「インカローズ」の違い
「ロードナイト」と「インカローズ」の違いを、分かりやすく解説します。
バラのような色味の珪酸塩鉱物が「ロードナイト」で、美しいものはバラのような色味の炭酸塩鉱物が「インカローズ」です。
「ロードナイト」は鉱石として工業的にはあまり利用されませんが、「インカローズ」はきれいでないものはマンガンを得るために利用されます。
またどちらも成分によっては模様が付いていますが「ロードナイト」は黒い模様がつくこともありますが「インカローズ」は黒い模様がつくことはありません。
まとめ
どちらもバラのような美しさを持ち宝飾品に使われ見分けがつきにくい鉱石ですが成分で見ると全く別物の鉱石です。
とは言え宝飾品に使われる石としては成分も鉱石として使われるかも無関係なので、黒い模様がついていたら「ロードナイト」と見分けられても、黒い模様がなければどちらかわからないという人も多いでしょう。